INCOME & INDEPENDENT LIVELIHOOD
永住申請の年収・
独立生計要件
永住申請では、現在の年収だけでなく、今後も安定した生活を続けられるかを確認します。本人・配偶者等の収入、扶養人数、雇用や事業の継続性、資産を一つの生活設計として整理することが重要です。
OFFICIAL STANDARD
法律上の基準は「将来の安定した生活」
出入国在留管理庁の現行ガイドラインは、独立生計要件を次のように示しています。
資産又は技能
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。
公表ガイドラインには、一律の最低年収額は記載されていません。年収は重要な判断材料ですが、単年の金額だけではなく、仕事・事業の継続性、世帯の人数、扶養関係、資産などを含めて説明します。
過去の事例から目安が語られることはありますが、申請時点の公表資料に全国一律の最低年収額はありません。個別の世帯状況を確認せずに「○万円なら必ず大丈夫」と断定することはできません。
FIVE FACTORS
年収と一緒に確認する5つの判断軸
所得額
課税証明書等に記載された各年の所得と、最近の給与・事業収入を確認します。
収入の継続性
同程度の収入を今後も得られるか、雇用形態、勤続、事業実績などを確認します。
世帯の生計
本人が主な生計維持者でない場合は、配偶者等の職業・所得と扶養関係を整理します。
扶養人数
同じ所得でも、国内外の扶養家族や家族同時申請の人数によって生活設計は異なります。
資産・技能
預貯金、不動産、資格、職歴など、将来の安定性を補う事情も確認します。
HOUSEHOLD BALANCE
「本人の年収」だけでなく、生活を支える全体像を確認
入管庁の提出資料では、申請人本人だけでなく「申請人を扶養する方」の職業・所得・資産資料も求められます。誰の収入で、何人の生活を支えているかを整理します。

- 本人の給与・事業所得
- 配偶者等の継続収入
- 預貯金・不動産等の資産
- 安定した職歴・専門技能
- 同居家族の人数
- 国内外の扶養家族
- 家族同時申請の人数
- 転職・休職等による変動
CASE BY CASE
状況別に確認すべきポイント
会社員・契約社員
在職証明、課税資料、給与の推移、勤続状況を確認します。雇用形態の名称だけで直ちに決まるわけではありません。
就労ビザから永住転職したばかり
新しい職務、雇用条件、試用期間、前職からの空白、転職理由を整理し、今後の継続性を説明します。
転職直後の申請自営業・会社経営者
確定申告、営業許可、事業実績等で収入と事業継続性を立証します。会社の税・社会保険の履行も別途確認します。
経営者の注意点年収が低い・資産がある
預貯金だけで不足分を機械的に埋められるわけではありません。収入減の理由と、将来の生活維持を資料で説明します。
貯金と低年収の考え方産休・育休・休職中
一時的に所得が下がった理由、復職予定、給付、配偶者収入など、通常時との違いを明確にします。
産休・育休中の収入無職期間がある
入管庁は本人と配偶者がともに無職の場合も、職業に係る説明書と立証資料を求めています。就職予定や扶養状況を整理します。
無職・雇用変動の解説LEGAL EXCEPTION
日本人・永住者等の配偶者または子の特例
日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子については、入管法上、素行善良要件と独立生計要件に適合することを要しないとされています。
ただし、収入・職業・納税に関する資料が不要になるという意味ではありません。現行の提出資料案内でも、申請人または申請人を扶養する方の職業・所得・納税状況を確認する資料が求められます。
EVIDENCE
収入と生活基盤を説明する主な資料
必要な資料と対象年数は、現在の在留資格、身分関係、高度人材のルート等によって異なります。自分の申請区分に合う入管庁の最新一覧を使います。

会社等に勤務している場合
- 在職証明書
- 住民税の課税・納税証明書
- 必要に応じて給与明細、雇用条件等
自営業・会社経営の場合
- 確定申告書控え
- 営業許可書の写し(ある場合)
- 事業の継続性を示す資料
扶養を受けている場合
- 扶養者の職業・所得資料
- 世帯全員の住民票
- 扶養関係や生活費負担の説明資料
資産を説明する場合
- 預貯金通帳の写し等
- 不動産の登記事項証明書
- 資産の形成経緯・継続生活との関係
課税証明書は所得額の確認に使われ、納税証明書や納付記録は期限内納付の確認にも使われます。税金の遅延・未納は税金・納税の要件で別に確認してください。
資料の金額が違う場合は、同じ対象年と同じ種類の金額を選び、源泉徴収票と課税証明書の金額を照合する手順で確認してください。
PREPARATION
申請前に行う4つの整理
就労、配偶者、定住者、高度人材等のどの区分で申請するかを確認します。
課税資料等を年ごとに並べ、下がった年や資料がない年の理由を確認します。
誰が誰を扶養しているか、海外扶養や家族同時申請を含めて一覧にします。
転職、休職、独立、収入減等があれば、将来の継続性を示す資料を補います。
NEXT STEP
年収を確認した後のページ
FAQ
永住申請の年収についてよくある質問
永住申請に必要な最低年収はいくらですか?
現行の公表ガイドラインに全国一律の最低年収額は記載されていません。所得額、収入の継続性、扶養人数、世帯の生計、資産等から将来の安定生活が見込まれるかを確認します。
配偶者の収入を含めて考えられますか?
申請人が扶養を受けている場合、入管庁は扶養者の職業・所得資料も求めています。誰が主に生活を支えているか、夫婦の収入が継続するかを資料で整理します。
貯金が多ければ年収が低くても大丈夫ですか?
預貯金等は判断材料になりますが、残高だけで将来の生活が安定すると決まるわけではありません。継続収入、世帯人数、収入が低い理由、資産の形成経緯等を一緒に確認します。
転職直後でも申請できますか?
転職直後であることだけで申請できないとは限りませんが、新しい仕事の継続性や収入見込みを慎重に確認します。申請時期を待つ選択も含め、転職直後の永住申請をご覧ください。
申請後に転職・退職した場合はどうすればよいですか?
申請後の生活状況の変化は審査に関係し得ます。必要な届出を行い、了解書の内容に従って入管へ事情と新しい雇用資料等を提出すべきか確認します。申請中の転職もご確認ください。
日本人の配偶者なら年収は審査されませんか?
法律上、独立生計要件への適合を要しない場合ですが、職業・所得・納税状況の資料は提出案内に含まれています。「年収資料が一切不要」という意味ではありません。
本ページの主な確認資料
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
- 出入国在留管理庁「永住許可申請」
- 出入国在留管理庁「永住許可申請2」
- 出入国在留管理庁「永住許可申請1」
- 出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」
最終確認日:2026年8月30日。制度・提出資料・運用は変更されることがあります。申請時は必ず最新の公的情報と個別事情をご確認ください。
CONSULTATION
「年収だけ」では見えない生活基盤を、申請前に整理します。
エールZEAL国際行政書士事務所では、所得の推移、転職・休職、配偶者収入、扶養人数、資産等を確認し、現在申請するか、資料を補うか、時期を見直すかを検討します。

