在留資格別|高度人材の基準日と証明書類

高度人材70点・80点の基準時点と立証資料

高度人材ポイントによる永住申請では、何点あるかに加えて「いつの事実を、どの資料で示すか」が大切です。申請時と必要な過去の基準日を決め、それぞれの学歴・職歴・年齢・年収等で計算します。

70点の3年ルート、80点の1年ルートでは、必要点数の維持と継続在留も確認します。この記事は、基準日別の計算表と証明書類を対応させ、途中の変更や資料不足を整理するための案内です。

最終法令・公式情報確認日:2026年9月9日

2組の白紙の書類から紺と青緑の帯がカレンダーにつながる紙の立体イラスト。
基準日の事実と資料を対応させ、必要期間の点数維持も確認します。

01|最初に日付を固定する

70点は3年前、80点は1年前を申請日から確認

高度専門職以外の就労資格等から、過去のポイントを立証する場合は、次の2組を準備します。基準になるのは永住許可申請日です。相談日、証明書の発行日、在留カードの交付日を、申請日の代わりにはしません。

70点以上

申請時 + 3年前

両時点について70点以上を計算し、裏付ける資料を対応させます。3年以上継続して70点以上を有し、日本に在留していることも必要です。

公式案内:永住許可申請4-(2)-イ

80点以上

申請時 + 1年前

両時点について80点以上を計算し、裏付ける資料を対応させます。1年以上継続して80点以上を有し、日本に在留していることも必要です。

公式案内:永住許可申請4-(1)-イ

2枚の計算表が基準点以上でも、それだけで確認は終わりません。

現行ガイドライン2(6)・(7)は、必要な期間の点数維持と継続在留を定めています。途中の年齢区分の変化、減収、転職、所属先の加算条件の変更等も整理します。

申請日を変更したら、過去の基準日も動く

70点ルートの過去時点

2023年10月15日

3年前の事実で計算します。その後の3年間の変化も確認します。

80点ルートの過去時点

2025年10月15日

1年前の事実で計算します。その後の1年間の変化も確認します。

共通の申請予定日

2026年10月15日

申請時の点数を確認。予定日が変われば、必要な過去の日付も引き直します。

日付は基準日の関係を示す仮の例です。各ルートの要件を満たした申請・許可事例ではありません。

特例を使えるかの入口は就労ビザで10年未満でも高度人材ポイントを使えるケース、要件全体は高度専門職・高度人材から永住をご覧ください。

02|認められた点数と在留経緯を確認

高度専門職の方は、通知書と申請区分を照合する

高度人材として既に認められている方の案内と、他の資格から過去のポイントを立証する方の案内は異なります。まず永住許可申請4の区分一覧で、自分の許可の経緯と点数に合う区分を確認します。在留資格名だけで80点の認定を受けたことにはできません。

80点以上の通知を受けている場合

4-(1)-アでは、申請時の80点以上の計算表に加え、80点以上と認められ高度人材として1年以上継続在留している方は、ポイント計算結果通知書の写しを提出します。

通知書を提出した場合、その通知の時点の疎明資料は不要とされています。申請時の計算・資料や、必要点数の維持まで省略できる意味ではありません。

80点以上の通知を受けていない場合

同じ4-(1)-アの案内でも、80点以上の通知を受けていない方には、申請日の1年前の80点以上の計算表と、その裏付けが案内されています。

過去に70点以上で高度専門職となり、その後80点に達した場合などは、通知書の点数、日付、その後の変化を確認します。

70点以上の高度人材として3年以上在留している場合

4-(2)-アでは、申請時の計算表と70点以上を確認できる疎明資料が案内されています。高度人材としての必要点数の維持と3年以上の継続在留は、現行ガイドラインに沿って確認します。他の資格向けの「現在と3年前の2枚」を、全員共通の提出書類と決めつけないようにします。

過去に入管へ提出した疎明資料の転用を希望する場合は、アの各案内にある「資料転用願出書」を確認します。以前提出したという記憶だけで省略せず、資料の内容・提出先・提出時期と、今回示す事実を整理してください。

03|計算する事実と裏付けを対応させる

ポイント項目ごとに、基準日時点の資料を選ぶ

活動には高度学術研究(イ)、高度専門・技術(ロ)、高度経営・管理(ハ)の3類型があります。実際の活動に合う公式ポイント計算表を使い、異なる類型の有利な配点を混ぜないようにします。

以下は、計算表・公式Q&Aを踏まえた準備用の整理例です。全員共通の提出書類一覧ではありません。各項目の公式の疎明資料例を確認し、必要な点数と事実を示せる資料を選びます。

開いた手帳とペン、腕時計を置いた机

学歴・学位

各基準日までに取得した学位、専攻、修了・卒業日を確認します。後から取得した修士等を、過去の基準日の学歴へ足しません。

対応させる資料の例

学位記、学位取得証明書、卒業・修了証明書。複数学位の専攻の違いが分からない場合は、成績証明書等も照合します。

職歴・実務経験

基準日までの対象となる実務経験を確認します。働いた年数の合計ではなく、従事した業務と、その業務に関する経験期間を明らかにします。

対応させる資料の例

過去・現在の勤務先の在職証明書等。開始・終了日と業務内容が分かる記載を確認し、基準日より後の経験を加算しません。

年齢

各基準日の年齢で、該当する区分を確認します。イ・ロの年齢点と年収点の年齢区分は、それぞれ計算表に照合します。ハには年齢による加点はありません。

対応させる資料の例

旅券・在留カード等の生年月日。年齢区分が変わった時点も、途中の変化として記録します。

年収・報酬

各時点の活動、契約、報酬の年額と内訳を確認します。現在の昇給後の金額を、そのまま1年前・3年前へ移しません。

対応させる資料の例

雇用契約書、労働条件通知書、勤務先が作成する年収を明らかにする文書等。源泉徴収票・給与明細と金額が異なる場合は、対象期間や内訳を照合します。

日本語能力・資格・研究実績

基準日までに合格・取得等をしていたか、その試験・資格・実績が加算対象かを確認します。現在持っている資格を、取得前へ遡らせません。

対応させる資料の例

日本語試験の合格・成績証明書、対象の国家資格等の証明書、特許や論文等の資料。対象となる級・得点、業務との関係、実績の条件も確認します。

大学・所属先等の特別加算

対象大学の条件、支援措置、研究開発等の条件と、自分がその対象になる根拠を確認します。企業名や大学名が似ているだけで加点しません。

対応させる資料の例

公式の対象一覧、卒業資料、勤務先の認定・支援対象を示す資料、所属関係を示す文書等。適用する時点・有効期間も照合します。

加算の重複可否と最低年収も確認します。

例えば日本語能力のN2相当の加算は、日本の大学卒業等やN1相当等の加算と重複できない取扱いがあります。また、ロ・ハは年収300万円未満なら、他の項目で点数を足しても高度人材とは認められません。公式Q&AのQ12・Q16等と計算表の注記を確認してください。

04|年収の数字と日付を取り違えない

ポイント用の報酬と、税資料の年間所得を分ける

年収は、資料に大きく書かれた金額を一つ選べばよいものではありません。ポイント計算に使う報酬の年額、課税証明書が対象とする所得の年、源泉徴収票の支払金額、各資料の発行日を分けて確認します。証明書の発行日が基準日と近いだけでは、その時点の報酬条件を証明したことにはなりません。

公式Q&AのQ7は、在留期間更新時も予定年収に基づき判断し、過去に支給された超過勤務手当を含めないと説明しています。Q8では賞与を報酬に含めています。通勤手当等の実費弁償の性格を持つものにも取扱いがあるため、手取り額や税資料の総額を、そのままポイント用年収にしないようにします。

電卓とノートで家計を確認する手元

現在と過去で、勤務先へ確認する内容を分ける

現在分は今の契約に基づく報酬の年額と内訳を確認します。過去分は、その基準日当時の契約・報酬条件を示す資料を集め、どの期間の金額かを明確にします。後から会社に証明してもらう場合も、発行日と、証明する過去の時点・期間を区別してください。

昇給、転職、休業、賞与の変動、海外会社からの支払い等がある場合は、関係する資料を並べて確認します。海外からの支払いは、Q9が示す企業内転勤等の条件と立証の必要性も確認します。「源泉徴収票1枚で必ず足りる」「過去分はどの給与明細でもよい」という一律の代替はできません。

ポイント用年収の資料を用意しても、永住審査の生計や納税の確認は別に残ります。家計全体の確認は年収・生計の要件、税の確認は納税の要件へ進んでください。

05|2つの基準日の間も確認する

点数が変わる日と、計算表の版を記録する

年齢区分の変更、昇給・減収、転職、学位や資格の取得、所属先の加算条件の変化を日付順に並べます。点数が変わるときに再計算し、必要な1年又は3年の間、基準点以上を保っていたかを確認します。毎月同じ証明書を一律に集めるという意味ではなく、変化が点数に与える影響と、その裏付けを明らかにする準備です。

途中の減点は、現在の加点だけで埋めない

例えば1年前と現在が80点でも、途中で必要な点数を下回っていた場合は、両端の計算表だけで1年ルートの条件を満たしたと判断できません。点数が回復した時期、維持できていた期間、70点の3年ルートを別に検討できるかを確認します。

高度専門職の在留中に点数が下がっても直ちに在留できなくなるわけではない、というQ&Aの説明は、永住特例の点数維持と別の話です。在留資格が有効だから永住の点数維持も問題ない、とは判断しません。在留の連続性は、旅券・在留カード・出入国や資格変更の記録等を用い、在留年数・在留歴の要件と併せて確認します。

過去の計算も、原則は現在のポイント計算表

4-(1)-イ、4-(2)-イ等の公式案内は、1年前・3年前のポイントを、現在の計算表に基づいて計算するよう案内しています。これは表の基準の話で、現在の年齢や現在取得済みの資格を過去の事実に置き換える意味ではありません。

例外として、当時の計算表や当時ポイント対象だった項目が分かる資料等も提出し、当時の表に基づき80点又は70点以上だったと立証できる場合の取扱いがあります。現在の表と当時の表の有利な項目だけを混ぜず、どの表で何を根拠に計算したかを示します。

大学加算や支援措置等は、公式一覧の更新日・対象条件も確認します。入管庁の大学一覧には、申請時に最新の3つの世界大学ランキングも確認するよう注意書きがあります。古い一覧だけで確定せず、過去分に適用する表・一覧の扱いが不明な場合は、根拠資料をそろえて申請先へ確認してください。

06|計算表から提出資料へ

日付・事実・点数・資料番号を一組にする

白い机に整理した書類と紺色のフォルダー
  1. 申請区分と基準日を決める

    申請予定日、70点又は80点のルート、認定済みの場合の通知書や許可の経緯を整理します。使う活動類型と計算表の版も記録します。

  2. 基準日別に計算し、資料を対応させる

    各項目に、事実、点数、資料名・番号、対象時点を書きます。同じ学位の資料を複数時点の裏付けにする場合も、いつから取得済みだったかが分かるようにします。

  3. 途中の変化と、確認できない点を分ける

    転職や減収等による再計算と、継続在留を確認します。未取得の資料、日付不明、加算条件不明を区別し、未確認の加点を確定点として扱いません。

  4. 正式な提出案内と最終照合する

    ポイント資料のほか、在留資格に応じた基本資料、生計・納税・年金・医療保険等を区分別の公式案内で確認します。実際の申請日に合わせ、日付・点数・資料の有効性を見直します。

準備メモの書き方の例

基準日:2025年10月15日/項目:学歴

事実:2022年3月に修士の学位を取得/点数:適用する類型・表を確認して記入

資料:A-01 学位取得証明書/確認:基準日前の取得日と学位を確認

相談・準備用の仮の記入例です。入管庁の公式書式や、提出すれば足りる資料の保証ではありません。

全項目の資料を集めることが目的ではない

公式申請案内では、70点又は80点以上と確認できる資料を提出し、該当項目すべての疎明資料までは必要ないとされています。ただし、申請区分上必要な各時点の立証、点数維持、基本資料を省略する意味ではありません。審査で追加資料を求められる場合もあります。

日本で発行される証明書は原則として発行から3か月以内、外国語の資料には日本語訳を添付するよう案内されています。古い事実を証明することと、古い発行日の証明書をそのまま使えることは別です。再取得できない資料や原本返却の希望は、申請先の案内を確認します。

必要書類の年数も統一されていません。例えば高度専門職以外の70点向け案内では所得・住民税は直近3年分、年金・医療保険は過去2年間、80点向け案内ではこれらについて1年間の案内があります。ポイントの基準日と、公的義務の資料の対象期間を分けて必要書類を整理してください。

点数以外にも、素行、生計、公的義務、現在の在留資格の基準や現在の在留期間等を満たす必要があります。申請時期が先になる場合は、永住申請に関する制度変更と公式案内も確認します。

基準時点と資料についてよくある質問

今80点あれば、1年前も同じ内容で計算してよいですか。

同じとは限りません。1年前の年齢、契約・報酬、取得済みの学位・資格、所属先等で計算します。今の資料を使う場合も、1年前の事実まで証明しているかを確認してください。

高度専門職の在留カードだけで、過去の80点を証明できますか。

資格名だけでは、80点以上と認められた事実や時点までは分かりません。該当する申請区分に沿ってポイント計算結果通知書を確認し、80点以上の通知を受けていない場合は、必要な過去時点の計算表・疎明資料を確認します。

以前の勤務先の証明書が取れない場合はどうしますか。

まず、必要な事実が勤務期間、業務内容、報酬条件のどれかを特定します。保管している契約書や給与資料等で分かる部分と不足する部分を整理し、代わりの資料で足りるかを申請先へ確認します。自己申告のメモだけで必ず代替できるとはいえません。

3年前のポイントは、当時の計算表で計算するのですか。

公式案内の原則は、現在の計算表に当時の事実を当てはめる方法です。当時の表等も添えて当時70点以上だったことを立証する例外の取扱いもあるため、表の版と疎明資料を区別して確認します。

基準日と資料を整理し、
申請の準備を進めます。

エールZEAL国際行政書士事務所では、高度人材ポイントの基準日、各時点の計算、立証資料と在留経緯の整理をサポートします。現在の在留資格と期限、申請希望時期、計算済みの点数、取得が難しい資料や途中の変更点をお知らせください。

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