埼玉県知事許可では、納税証明書を取得する前に「埼玉県税の納税情報の確認に関する同意書」で添付を省略できるか確認しましょう。2025年6月2日から、県が納税情報を確認できる場合は、同意書によって原則として証明書の提出を省略できます。毎年の決算変更届でも利用できますが、個人事業税の課税がない期間や、最初の事業年度が終わっていない場合などには別の確認が必要です。
この記事は埼玉県知事許可の法人・個人事業主を対象に、必要な手続き、同意書の記入欄、対象年度、証明書を取得するときの選択を整理します。国土交通大臣許可や入札参加資格の書類は、提出先の案内で別に確認してください。
最終確認日:2026年10月6日。埼玉県の令和8年4月施行手引き、現行同意書、県税の証明書交付案内を確認しています。
制度の開始日と個人の対象外期間は、埼玉県「建設業許可等に関すること」をご確認ください。
手続きごとに添付の必要性を確認する
「建設業許可の手続きだから納税証明書を取る」とまとめて考えると、必要のない証明書を請求しやすくなります。埼玉県の申請書類一覧では、新規・許可換え新規と、更新・業種追加等で扱いが異なります。まず今回の申請区分と、毎年の決算報告を提出する年度を分けてください。
| 手続き | 納税証明書・同意書の扱い | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 新規・許可換え新規 | 申請書類一覧では必要。同意書による原則省略を確認 | 直前1期、設立・開業後の状況 |
| 毎年の決算変更届 | 事業税の納税証明書又は同意書を添付 | 報告する事業年度と納税情報 |
| 更新・業種追加・般・特新規等 | 申請書類一覧では、この添付は不要 | 毎年の決算報告や変更届の提出状況を別に確認 |
更新申請に添付しない場合も、毎年の決算報告が不要になるわけではありません。県が「変更届出書(決算報告)」と呼ぶ届出は、事業年度終了後4か月以内に行います。全体の書類と期限は決算変更届の書き方、申請区分は建設業許可申請書の記入方法で確認できます。
根拠:埼玉県手引き「8 申請書類」P38・P40、「10 許可後の注意事項」P146。
同意書で省略できるか判断する
同意書は、県の建設業許可担当が、業務に必要な範囲で申請者の県税の納税情報を確認することに同意する書類です。税金の申告や納付を済ませるための書類ではありません。同意書を使う場合も、申告・納付の状況と、今回確認してもらう期間を整理しておきます。
- 今回の手続きで事業税関係書類の添付が必要か確認する。
- 最初の事業年度が終了しているか、個人事業税の課税がある期間か確認する。
- 必要な番号と対象期間を記入し、県が確認できない場合に求められる資料も準備する。
最初の事業年度が終了していない新規設立の会社や、個人の課税がない期間に、番号欄だけを埋めて同意書で済ませることはできません。また、申告・納付直後など、県のシステムで納税状況を確認できないときには納税証明書を求められることがあります。「同意書を提出したから追加の資料は絶対に要らない」と予定を組まないようにしましょう。
この省略制度は都道府県の情報確認体制に応じて運用されます。別の県への許可換えなどで、埼玉県の同意書や扱いをそのまま使うことはできません。国土交通省の2025年3月31日事務連絡でも、省略の可否は各都道府県が判断することとされています。
同意書の上段は申請者の情報をそろえる
埼玉県の公式同意書を使い、上段から順に記入します。古い申請の控えをそのまま写す前に、社名・営業所・代表者の変更がないか確認してください。署名者や連絡先を代理人の情報と混ぜず、許可を申請する法人又は個人事業主を特定できる状態にします。
| 欄 | 記入・確認のポイント |
|---|---|
| 許可番号 | 既に許可がある場合は許可通知書等と照合。般・特、年度、番号を取り違えない。許可番号のない新規等で迷う場合は県に確認する |
| 営業所の所在地 | 今回の申請・届出で用いる所在地と照合。過去の移転前住所を転記しない |
| 商号又は名称 | 法人名又は個人の申請者情報に合わせる。屋号と本人氏名の関係も確認する |
| 代表者役職名・氏名 | 法人は現在の代表者を確認。担当従業員や代理人の氏名を代表者欄に書かない |
税務の登録情報と申請書の情報が違う場合は、同意書の文字だけを合わせて終わらせず、届出済みの変更内容を確認します。社名・代表者・所在地を変更した直後は、どの資料が現状を示しているかを整理してから県へ照会すると、説明が具体的になります。
日付・番号・対象事業年度を書く
同意年月日は様式の「記入日」です。決算日、納税日、許可日をそのまま書く欄ではありません。番号欄は法人と個人で使う番号が異なるため、会社内の管理番号や別の税目の番号を流用しないようにしてください。
- 法人番号:法人番号指定通知書等で確認した13桁を転記します。登記の会社法人等番号と混同しません。
- 納税番号:個人事業主は、埼玉県の個人事業税の納税通知書にある9桁を転記します。個人のマイナンバーを書く欄ではありません。
- 対象事業年度:確認してもらう期間の開始日と終了日を書きます。同意した日が属する年度を自動的に選ばず、今回の申請・報告と照合します。
年度は「2026年度」のような呼び方だけで管理するとずれやすくなります。法人では「2025年7月1日から2026年6月30日まで」のように、決算書と同じ期間を一つのメモにしてください。決算期を変更した会社、短い期間の決算がある会社は、直前1期の案内だけを見て必要な期間を自己判断で切り取らず、提出先に確認します。
欄と番号の桁数:公式同意書の注意事項。対象期間の基本:申請書類P40。
法人の記入例で年度を照合する
次は、既に埼玉県知事許可を持つ架空の会社が、2025年7月1日~2026年6月30日の決算報告に同意書を添える例です。必要な県税申告等を済ませ、同意書の利用条件を満たすという前提で、数字の見本ではなく転記する資料の対応を示します。
| 記入欄・資料 | 例・作業 |
|---|---|
| 商号又は名称 | 株式会社○○建設(架空) |
| 許可番号・代表者・所在地 | 現状の許可通知書・申請者資料から確認して転記 |
| 法人番号 | 法人番号指定通知書等の13桁を転記 |
| 対象事業年度 | 令和7年7月1日~令和8年6月30日 |
| 同意年月日 | 同意書を実際に記入した日 |
| 決算報告の県様式第1号 | 同じ期間を確認し、同意書添付時も(7)を○で囲む |
提出期限は事業年度終了後4か月以内です。閉庁日に当たる場合の扱いも提出先で確認し、余裕を持って準備します。
最後に、決算報告の表紙、財務諸表、同意書の3か所の期間を読み合わせます。前期の同意書を複製すると、社名は合っていても期間が1年古いまま残ることがあります。番号と年度を別々に点検すると、入力した本人だけでは見落とす誤りを拾いやすくなります。財務様式への組替は法人の建設業用財務諸表の記事をご覧ください。
県様式第1号の(7)の扱い:変更届出書(決算報告)提出の手引きP1。
個人の所得年と対象外のケースを確認する
個人事業税は、所得が生じた年と課税・納付の時期を分けて確認します。県税の納税証明書交付請求書は、個人事業税について「所得年」を指定する様式です。納税通知書の課税年度と、証明を受けたい所得年を同じ数字と決めつけず、通知書と申告資料を並べて確認してください。個人事業税の納付は原則として8月・11月です。
個人事業税の課税がない期間
埼玉県の制度案内では、この期間を同意書の対象外としています。納税通知書が届いていない場合は、非課税なのか、課税時期前なのか、開業・申告の情報がまだ確認できないのかを分けます。県税事務所に対象所得年を伝え、交付できる証明とその内容を確認し、建設管理課に必要な添付資料を確認してください。市町村の住民税非課税証明や理由書だけで代用できるとは決められません。
最初の事業年度が終わっていない場合
新規設立等で納税証明書を出せない場合、県の手引きP40は、県税事務所に提出した事業開始・設立届の写し、又は県税に関する証明書を案内しています。このケースは同意書では省略できません。県税に関する証明書を選ぶ場合は原本を準備します。届出の写しは受付印又は電子申請の事実が分かるものを確認します。税務署へ出した開業届だけを、県税事務所への届出と同じ資料と扱わないでください。県税に関する証明書を請求する場合は、通常の納税証明書とは別の県税に関する証明書交付請求書を使います。
課税前・申告や納付の直後
県の税務案内では、開業後の所得税申告から翌年度の個人事業税の課税時期(通常8月)前について、県税に関する証明の「個人の事業税に係る事業開始等の報告に関する証明」を案内しています。ただし、継続して営業する個人が4月までに決算報告を出す場合の対象年を、一律に前年・前々年と断定することはできません。期限までに必要な年度と資料を提出先へ確認します。
申告・納付直後は、法人も個人もシステムへの反映を確認できない場合があります。申告控えや納付日が分かる資料を手元に置き、追加の証明書を求められたら県税事務所に請求方法を確認します。県の証明書案内と個人事業税の案内も照合してください。
証明書を取得するときの欄と請求方法
同意書を利用しない場合や証明書を求められた場合は、埼玉県の県税事務所発行の事業税の証明を請求します。必要なのは納付すべき額・納付した額等を示す「税額等の証明」です。「滞納額がないことの証明」を選ぶと、建設業許可の手引きが求めるものと違います。
| 欄 | 建設業許可・決算報告用の確認 |
|---|---|
| 使用目的 | 2「建設業許可申請・更新、変更届出書(決算報告)提出」 |
| 証明事項 | 2「税額等の証明」 |
| 法人の税目 | (2)法人事業税・特別法人事業税。対象事業年度の開始・終了日を指定 |
| 個人の税目 | (3)個人事業税。対象の所得年を指定 |
使用目的の選択肢に「更新」と書かれていても、更新申請で必ず証明書を取るという意味ではありません。必要性は建設業の申請書類一覧で先に判断します。法人県民税まで一緒に請求する前に、求められた税目を確認しましょう。国税の「その1・その3」や、市町村の住民税証明も別の証明書です。
窓口・郵送・電子申請を選ぶ
県税証明は窓口、郵送、県の電子申請・届出サービスで請求できます。税額等の証明は1税目・1年度・1通につき400円で、法人事業税と特別法人事業税は手数料上1税目です。電子申請では送料相当額も加算されます。窓口では本人確認資料とキャッシュレス決済手段を用意し、代理人の場合は委任状を確認します。
電子申請で交付請求できるのは納税者本人だけです。代理人は窓口又は郵送を選びます。家族や従業員も代理人に当たり、委任状が必要です。郵送請求では手数料を現金等で同封せず、メールで届く納付案内等に従います。証明書の電子請求は、即時にPDFを取得する仕組みと決めつけず、受取方法と日数を確認してください。
様式:納税証明書交付請求書。手数料・必要資料・各請求先:埼玉県の交付案内。
よくある間違いと提出前チェック
よくある取り違えは、税務署の法人税証明を県税の事業税証明と混ぜること、個人の課税年度を所得年欄へ写すこと、前期の同意書をそのまま再利用することです。証明書を取得するときは、申請書類P40が求める直前1期分の原本で、現状を反映しているか確認します。他の証明書の「3か月以内」という規定を、納税証明書にも一律に当てはめないようにしてください。
- 埼玉県知事許可のどの手続きか、添付の必要性を確認した
- 同意書の対象外期間や、第一期未終了に該当しないか確認した
- 法人番号13桁又は個人事業税の納税番号9桁を元資料と照合した
- 対象期間を申請書・決算報告・財務資料と読み合わせた
- 個人は所得年と課税年度の対応を確認した
- 証明書なら正しい税目・税額等の証明・原本を準備した
- 決算報告の県様式第1号では同意書添付時も(7)を○で囲んだ
- 提出した同意書や証明書の内容を控えに残した
納税証明書・同意書のよくある質問
税務署で「その1」を取ればよいですか?
埼玉県知事許可の事業税関係書類は県税事務所の証明です。国税のその1は納付税額等、その3は未納税額がないことを証明するもので、県税の証明とは税目も発行先も異なります。国税庁の証明書の種類を参考に、提出先から指定されたものを選んでください。
同意書なら、毎年の決算変更届も省略できますか?
省略できるのは納税証明書の添付です。決算報告の表紙、工事経歴書、財務諸表等の準備や届出は引き続き必要です。同意書だけを送って決算報告を済ませた扱いにはできません。
納税通知書や番号が見つからないときは?
別の番号やマイナンバーを代わりに記入せず、個人事業税を扱う県税事務所に確認します。課税がない期間かもしれない場合は、同意書が使えるかと必要な証明をあわせて確かめてください。
証明書を電子請求すれば、JCIPへの提出も完了しますか?
県税証明を取得する手続きと、建設業の申請・届出を提出する手続きは別です。JCIPでの添付・送信・補正までの流れは埼玉県のJCIP電子申請ガイドで確認してください。
迷ったときに確認する資料と次の行動
まず、今回の手続き名、対象事業年度又は所得年、法人・個人の別、申告日・納付日を一枚に整理します。番号が分かる通知書、決算資料、過去の届出控えをそろえると、「どの年度の証明が必要か」「同意書で確認できるか」を具体的に照会できます。
証明の交付内容は県税事務所へ、建設業の提出書類や対象期間は建設管理課の建設業担当へ確認します。最初の年度未終了、個人の課税なし、決算期変更、期限が近い申告・納付直後の案件では、証明書を先に請求するより、必要な資料を確定してから動く方が準備を進めやすくなります。
申請・決算報告の準備を相談したい方は、決算変更届の業務案内と料金を確認し、お問い合わせから現在の手続きと対象年度をお知らせください。
最新の様式を探す場合は、埼玉県の手引き・様式集から確認できます。本文は2026年10月6日に確認した資料に基づき、令和8年4月施行の手引きを使用しています。
