維持・管理 / 情報確認日 2026-10-04
- 様式第二号の各欄へ、どの契約・現場の情報を書くか
- 完成3件15,000千円と未成2,000千円を分ける架空例
- 経審の有無で異なる工事の選び方と7割計算
記入前に、対象業種・年度・経審の有無を決める
工事経歴書は建設工事の種類ごとに作成し、対象となる前事業年度の完成工事と、その年度末の未成工事を整理します。まず工事台帳へ、業種、契約先、完成日、請負額、元請・下請、配置技術者を追加し、書式へ転記するための一覧を作りましょう。請求日順の売上表だけでは工期や完成・未成の区分を判断できません。
経営事項審査を申請するかどうかで、掲載する工事の選び方が変わります。最初に経審の有無を決め、途中で違うルールを混ぜないことが重要です。許可業種の実績がない場合も、県の案内に従い業種と「該当なし」を示して添付します。工事がない業種の用紙を、自己判断で丸ごと省くことは避けてください。
確認元:埼玉県:工事経歴書の記載要領 埼玉県:変更届出書(決算報告)提出の手引き(令和8年4月)
注文者、元請・下請、工事名をどう記載するか
下請の場合の注文者は、自社へ直接注文した会社です。最終発注者が市役所でも、元請業者から受注したなら、その元請業者名と「下請」を記載します。元請の場合は発注者から直接請け負った関係を記録します。注文者や工事名によって個人の氏名が特定されないよう、個人住宅では氏名の表し方にも配慮が必要です。
工事名は「工事一式」だけで終えず、施工場所と内容が追える名称にします。ただし、一つの契約を複数の工事へ分割して計上することはできません。説明用に内訳を整理する作業と、正式な工事の件数を増やす作業は違います。建築一式工事の契約を、内装・管・電気の代金として重複計上しないようにします。
確認元:埼玉県:工事経歴書の記載要領 埼玉県:変更届出書(決算報告)提出の手引き(令和8年4月)
架空の行で、配置技術者・請負額・工期を確認する
次の例は、2025年4月1日~2026年3月31日の内装仕上工事を、税抜・千円で整理したものです。すべて架空の会社・工事・技術者で、実際の案件へそのまま使う記入例ではありません。完成工事の配置技術者欄は営業所技術者を自動転記する欄ではなく、当該現場へ置いた技術者の氏名と主任・監理の別を確認します。交代した場合は変更前の者も含めて記載要領に沿って記載します。
工期は着工年月と完成又は完成予定年月です。入金日や請求日を工期に使わないようにしてください。変更契約で代金が変わった場合は、変更後の額を資料と照合します。JVは該当するときに示し、金額の記載方法も持分又は分担等に応じて確認します。例の最下行は期末未完成なので、完成工事の小計へ加えません。未成工事の配置技術者欄は記載対象ではないため、例の未成行では空欄として扱います。
| 注文者 | 元請・下請 | 工事名・現場所在地 | 配置技術者(区分) | 請負代金の額 | 着工年月 | 完成・完成予定年月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 架空市 | 元請 | 架空市立学校・床仕上改修/埼玉県内の架空市 | 架空技術者A(主任) | 6,000 | 2025年6月 | 2025年9月(完成) |
| 架空建設株式会社 | 下請 | 架空事務所・壁仕上改修/埼玉県内の架空市 | 架空技術者B(主任) | 5,000 | 2025年10月 | 2025年12月(完成) |
| 架空商店株式会社 | 元請 | 架空店舗・天井仕上改修/埼玉県内の架空市 | 架空技術者A(主任) | 4,000 | 2026年1月 | 2026年2月(完成) |
| 架空店舗株式会社 | 元請 | 架空店舗・床仕上改修/埼玉県内の架空市 | 空欄(未成工事) | 2,000 | 2026年2月 | 2026年5月(予定・期末未成) |
確認元:埼玉県:工事経歴書・様式第二号 埼玉県:工事経歴書の記載要領
税込・税抜と、小計・合計の計算をそろえる
例の完成工事は6,000+5,000+4,000=15,000千円、うち元請は6,000+4,000=10,000千円です。未成工事2,000千円を加えた17,000千円を完成工事高として扱わないことが、この例の確認点です。様式の小計はページごとの完成工事、合計は最終ページで全完成工事の件数・額と元請分を示します。主要工事だけを掲載しているときは、未掲載分を含む全体額との関係にも注意してください。
表頭の税込・税抜を選び、財務諸表や様式第三号と同じ基準で照合します。経審を申請する場合、県の手引きは課税事業者を税抜、免税事業者を税込と案内しています。千円単位の換算後に差が出たら、円の元データと端数処理を確認し、帳尻だけを合わせる修正はしないようにします。
確認元:埼玉県:工事経歴書の記載要領 埼玉県:変更届出書(決算報告)提出の手引き(令和8年4月)
経審なしの場合は主な完成工事、続けて主な未成工事
埼玉県の経審を申請しない場合の記載例では、完成した主な建設工事を請負代金の大きい順に10件程度記載し、その後に主な未成工事を大きい順に並べます。工事台帳の受付番号順や、元請だけを先に並べるルールではありません。掲載対象の選定と、全完成工事の合計を集計する作業は分けて進めます。
架空例の完成工事は3件だけなので、3件すべてを掲載し、件数3、金額15,000、元請10,000と照合できます。件数が多い会社では、どの工事を掲載し、残りをどの集計で管理したかを作業表に残しましょう。「10件書いたから年間合計もその10件分」という取り違えを防げます。実績の元資料は、掲載を省いた工事も含めて保存します。
確認元:埼玉県:変更届出書(決算報告)提出の手引き(令和8年4月)
経審ありの7割基準は、元請から二段階で見る
経審を申請する場合は、まず元請完成工事高の7割を超えるところまで元請を金額の大きい順に記載し、続いて未記載の元請と下請を合わせ、全完成工事高の7割を超えるところまで大きい順に記載します。その後に主な未成工事を続けます。全工事を最初から混ぜて7割まで選ぶ方法ではありません。
独自の架空計算として、元請40,000千円、全完成工事80,000千円なら、最初の目安は28,000千円です。元請20,000と10,000で30,000となり、28,000を超えます。次の全体の目安56,000に対し、未掲載の下請18,000と12,000を続ければ累計60,000となります。この例は大きな工事だけの単純化した計算です。軽微な工事の10件に関する扱い等、記載要領の例外は別途確認してください。
確認元:埼玉県:工事経歴書の記載要領
提出前に、工事の根拠と三つの数字を照合する
各行を契約書・注文書、変更契約、完成の記録、現場の技術者資料へたどれるようにします。配置技術者を前年のデータからコピーしたままにしないこと、請負額を変更前の額にしないこと、年度をまたぐ工事を単純な請求日で分類しないことが点検の中心です。工事進行基準の場合は、全体額と当年度の完成工事高の表示も記載要領で確認します。
最後に、工事経歴書の業種別完成工事合計、様式第三号の同じ年度・業種の施工金額、損益計算書の完成工事高を照合します。差額は未成、兼業、業種、税区分、単位に分けて説明できるようにし、根拠のない数字の追加は避けましょう。経審用に作成する場合は、許可届出だけでなく経審担当の現行手引きも確認してください。
確認元:埼玉県:工事経歴書の記載要領 埼玉県:直前3年の工事施工金額・様式第三号と記載要領
確認するときの整理ポイント
- 直接の注文者と元請・下請の区分が一致するか
- 配置技術者の交代を含め、現場資料と照合したか
- 変更後の金額、税区分、千円単位、工期がそろうか
- 未成を完成小計へ入れず、全完成工事の合計を把握したか
- 経審の掲載順と工事選定を別のルールで混ぜていないか
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情報確認日:2026-10-04。具体的な取扱いや必要書類は、申請先の案内をご確認ください。