本文へ移動
公開 更新
暗い室内を背景に「風営法改正」と書かれた書類を持つ、スーツ姿の人物イラスト

2025年の風営法改正|悪質ホストクラブ対策・罰則・段階施行の確認点

令和7年(2025年)の風営法改正は、接待飲食営業の規制、スカウトバックの禁止、無許可営業等の罰則強化が6月28日、不許可事由の追加が11月28日に施行されました。本記事では、改正された事項と従来からある接待・広告の規制を分け、運営者が確認したい点をまとめます。


■ 背景と改正の必要性

改正は、客の好意や判断力の低下につけ込み、不当な飲食代を負担させ、売春等に追い込む悪質な営業への対策です。接待飲食営業に当たるかは、ホストクラブなどの名称だけでなく実際の営業内容で判断します。

● 悪質営業の実態

  • 好意や相手の気持ちについての誤信を利用し、法定の言動で困惑させて注文等をさせる行為
  • 売上や指名実績を過大表示する広告手法
  • 特定の性風俗関連特殊営業から、接客従業者の紹介者等への対価の支払

● 社会問題化と取締強化の流れ

警察庁は6月6日付の施行通達で、6月28日施行の規制内容を説明しています。許可に関する不許可事由の追加は別の施行時期となり、11月17日付通達で11月28日からの運用が示されました。


■ 改正法の詳細ポイント

1. 接待飲食営業の遵守事項・禁止行為の追加

第18条の3では、次のような行為が規制されました。「接待」の定義を新設した改正ではありません。

  • 料金の虚偽・誤認説明、好意と相手も同じ気持ちだという誤信につけ込み法定の言動で困惑させて遊興・飲食をさせる行為
  • 注文前に遊興・飲食を提供し、客を困惑させて利用・飲食をさせる行為等

好意につけ込む規制では、注文等をしないと関係が破綻する、又は従業者の降格等を避けるには注文等が不可欠だと告げることなど、条文の要件を確認します。別に第22条の2は、注文・支払等のための威迫や、威迫・誘惑による売春等・特定の性風俗業務・AV出演等の要求を禁止しています。第18条の3の行政処分に関する規定と、第22条の2違反の刑事罰を混同しないことが重要です。

2. 広告・宣伝に関する運用の確認

広告は従来から風営法第16条等の規制を受けます。2025年の警察庁通達では、接待飲食営業の次のような広告等について、態様に応じた確認が示されています:

  • 売上・指名実績や、それに基づく順位・肩書を強調し、接客従業者間の競争をあおる表示
  • 客に接客従業者への過度な応援をあおる表示

文字だけでなく、画像・動画・掲載場所・表示全体を確認します。一語を使っただけで必ず処罰される、すべてのキャンペーンが禁止という意味ではありません。

3. 特定の性風俗関連特殊営業のスカウトバック禁止

対象は、店舗型性風俗特殊営業のうちソープランド・ファッションヘルス等(法第2条第6項第1号・第2号)と、派遣型ファッションヘルス等(同条第7項第1号)です。異性の客に接触する役務に従事する者の紹介を受け、その紹介者又は第三者に紹介の対価を支払うこと等が禁止されます。ホストクラブのすべての集客・採用紹介を、この規定で一律に禁止したものではありません。

4. 許可なし営業および法人罰則強化

  • 風俗営業の無許可営業等:5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金、またはその両方
  • 法人:両罰規定による罰金の上限3億円

11月28日には、不許可事由が追加されました。取消しを受けた法人と密接な関係を持つ法人、取消しを免れるための許可証返納に関係する者、暴力的不法行為を行うおそれのある者が事業に支配的な影響力を持つ個人・法人等について、法第4条の要件を確認します。以前からある欠格事由も引き続き確認が必要です。

5. 許可申請書類と関係法人の確認

不許可事由の追加に伴い、申請者と密接な関係を有する法人に関する書面など、添付書類も見直されています。申請時には所轄警察署の最新の様式・提出書類を確認し、図面の必要性や申請方法を個別に確かめてください。


■ 運営者が今すぐ行うべき対応

  • 既存店の接客・広告内容を法改正に照らして見直す
  • ポスターやSNS投稿の表示全体を確認し、規制に抵触する内容を修正する
  • 社内教育を実施し、法的な「接待」と「配膳」の境界を共有
  • スカウトバック規制の対象業態では、紹介の内容・支払先・対価を確認する
  • 無許可営業の疑いがある新業態については所轄警察署へ事前相談
  • 必要に応じて、行政書士とともに申請書類や図面を確認する

■ 店舗で確認したい3つの場面

確認A:接客と注文の確認

料金説明と注文の時点を整理し、客の誤信につけ込む言動、無注文の提供による困惑、注文・支払のための威迫がないかを確認します。接待を伴うこと自体と、改正法で規制された悪質な行為は区別してください。

確認B:広告とSNSの表示

売上・指名・順位の強調や過度な応援をあおる広告について、画像・動画を含む全体の表現と掲載方法を確認します。修正しただけで処分されなくなると保証されるものではありません。

確認C:対象業態の紹介対価

対象となる性風俗関連特殊営業では、紹介の契約名だけでなく、実際の業務・紹介者・支払の内容を確認します。施行前に受けた紹介であっても、施行後の対価の提供は規制対象となります。


■ よくある質問(Q&A)

Q: カウンター越しの会話も接待に該当しますか?
A: 場所だけでは決まりません。特定少数の客の近くで継続して談笑等をする場合は接待に当たり得ます。一方、注文に応じて飲食物を提供し、挨拶や若干の世間話をする程度は接待に当たらないとされています。
Q: ショーやダンス付き営業はどうですか?
A: 特定少数の客のためのショー等と、不特定の客に見せるものでは接待の判断が異なります。接待がなくても、深夜に酒類を提供して客に遊興をさせる場合は特定遊興飲食店営業に当たることがあるため、時間・酒類提供・演出の内容を確認します。
Q: SNSで「今週No.1のホスト」など書いていい?
A: 売上・指名順位や競争を強調する広告は、警察庁通達の確認対象です。表現全体や掲載方法を含め、清浄な風俗環境を害するおそれのある広告に当たらないか確認してください。

■ 専門家によるサポートメニュー

  • 広告・内装の法令チェック
  • 接客マニュアル作成・研修実施
  • 許可申請や図面作成代行
  • 所轄警察署との事前協議・同行
  • 違反リスク診断と再発防止支援

■ まとめ

令和7年の風営法改正は、ホストクラブなど接待型飲食業に対する規制を包括的に強化したものです。運営者は店舗・広告・求人まであらゆる面で法令対応が求められます。許可取得後も、実際の接客・料金説明・広告・紹介対価を継続して確認することが大切です。

ご不明点や対応に不安がある方は、早めに行政書士や専門家へご相談ください。

制度の確認:6月施行の警察庁通達11月施行の警察庁通達広告宣伝の運用(2026年9月確認)

ご相談の前に、各種許認可の料金お問い合わせをご確認ください。

▶ 飲食業・風俗営業許可トップページへ戻る

▶ 記事へ

Follow me!

お手続きのご相談はこちら

状況に応じて、必要な準備と進め方をご案内します。

PAGE TOP