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この記事の目次
外国人社員の就労ビザ更新では、本人が在留カードを持って窓口へ行くだけでは足りない場合があります。会社のカテゴリー、現在の活動、転職や業務変更の有無等によって企業側の資料が必要になるためです。人事、現場、経理が持つ情報を早めに集め、前回申請と現在の実態を比較できるようにします。
この記事は主に技術・人文知識・国際業務の更新を扱います。特定技能等の別の在留資格では必要資料や支援に関する条件が異なります。在留資格の名称を確認してから、該当する公式の提出案内を使ってください。
更新準備は期限の管理と変更点の確認から
一般に、6か月以上の在留期間を持つ場合、更新申請は在留期間満了のおおむね3か月前から案内されています。資料収集や職務の確認は先に進められるため、会社では申請時期の前から担当を決めます。本人の在留期限と旅券の有効期間、雇用契約期限は別の情報として管理します。
最初に確認したいのは、前回から何が変わったかです。会社名、所在地、事業内容、勤務先、職務、報酬、雇用形態、派遣先等を整理します。人事上は同じ部署でも、現場で担当業務が大きく変わっていることがあります。前年の申請書をコピーする前に、現在の仕事を確認する必要があります。
本人にも、住所、家族状況等のうち申請に必要な情報、税の証明書を取得する自治体、転職等の届出の状況を確認します。必要な情報だけを集め、業務に関係のない私生活を広く調べる運用にしないでください。
企業のカテゴリーを資料で確認する
技人国の提出資料は、所属機関のカテゴリーにより異なります。上場等の条件、給与所得の源泉徴収関係の資料、オンラインシステムの利用に関する条件等、該当する基準を公式ページで確認します。前回と同じ企業でも、証明資料や事業状況が変わる場合があるため、確認なしに同じ区分としないことが大切です。
カテゴリー1・2では一部資料が原則不要となる案内がありますが、審査の過程で追加資料が求められる場合があります。資料省略の対象であることと、仕事内容や在留状況の問題が審査されないことは違います。会社は説明を求められたときに、実態を正確に伝えられるようにします。
カテゴリー3・4で必要となる資料、転職後初回の追加資料などを一覧にし、誰が発行・準備するかを割り振ります。本人が取得する税の証明書と、会社が持つ決算・給与関係資料は別なので、依頼の行き違いに注意してください。

部署ごとに集める情報を整理する
| 担当部署等 | 主な準備事項 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 人事 | 雇用契約、報酬、配属、転職・異動の履歴 | 現在の条件と申請説明の一致 |
| 現場 | 具体的な業務、成果物、勤務場所、研修 | 肩書きと実際の作業の違い |
| 経理・総務 | 会社カテゴリー資料、事業・決算等 | 対象年度、版、必要な証明 |
| 本人 | 在留・旅券、住所、必要な課税・納税資料 | 本人情報の変更、資料の取得先 |
資料を依頼するときは、書類名だけでなく対象年度や必要な記載を示します。例えば納税状況の証明を求めているのに、所得額だけがわかる資料が届くと再取得が必要になります。自治体等から必要な証明が出ない事情がある場合は、理由と現在の案内に沿って確認します。
外国語で作成された資料、原本の返却を希望する資料、発行日からの期限がある証明等にも注意します。公式案内では日本で発行される証明書の発行時期等が示されているため、早く取りすぎて使えなくなることも防ぎます。
転職後初回の更新は新会社の説明を準備する
カテゴリー3・4の企業等に転職した後の初回更新では、活動内容、登記、事業内容、決算等の追加資料が案内されています。前職で長年許可を得ていたことだけでは、新しい会社での活動を説明したことになりません。採用時に確認した内容を整理し、実際の業務と合っているか見直します。
就労資格証明書を取得している場合も、更新が自動的に認められるわけではありません。交付後の仕事内容や条件の変更、本人の在留状況等を確認します。証明書で確認した事項と今回の更新で必要な資料の関係は、最新の案内をもとに整理してください。
所属機関の契約終了や新契約等の届出も別です。届出を出し忘れている可能性がある場合は、事実と時期、現在の状況を整理し、必要な対応を相談します。過去の不備を隠すために入社日等を書き換えることはできません。
2026年の追加書類と派遣形態の確認
2026年4月15日以降、カテゴリー3・4の代表者に関する申告書等の追加提出が案内されています。また、業務変更・転職等により主に言語能力を使う対人業務に就く場合には、更新時に言語能力の資料が必要になる場合があります。以前から同じ業務を継続している場合等の取扱いと区別します。
必要な資料を「外国人全員の日本語試験合格証」に置き換えることはできません。主に使う言語と実際の業務、公式のみなしの取扱い等を確認します。要件や提出の対象を誤ると、不要な試験準備を本人に求めたり、必要な資料を見落としたりすることがあります。
派遣形態では、派遣元・派遣先の誓約書、活動内容や契約期間、就業状況等を示す資料の案内があります。2026年7月の更新も含め、公式の現行資料を確認します。複数の派遣先を経験した場合は、直近の在留期間中の就業の履歴を整理しておくことが重要です。

申請中の追加資料と結果の受領を管理する
会社は申請資料の準備後も、追加資料を求められたときの窓口を決めておきます。担当が出張や休暇中でも回答できるよう、資料の保管場所と関係部署の連絡先を共有します。求められた内容が不明な場合は、推測で関係のない大量の資料を送るのではなく、何を説明する必要があるかを整理します。
期限内の更新申請に伴う在留の特例期間は、条件と期間が定められた仕組みです。申請が受け付けられたことと許可は区別し、処分結果や新しいカード等の受領まで確認します。申請中の証明を持っていることだけで、活動範囲が広がるわけではありません。
結果を受け取ったら、新しい在留期間、期限、必要な情報を人事台帳へ反映します。本人から「終わりました」と連絡を受けるだけでなく、必要な資料に基づいて確認します。会社が本人の在留カード等の原本を保管し続ける運用にはしないでください。
説明用の架空例:職務が変わっていた場合
採用時は海外取引の調査担当だった社員が、1年後には別拠点の在庫作業を主に行っていたケースを考えます。更新時に前回の職務説明をそのまま使うと、実態と違う申請になります。担当変更の時期と理由、日々の作業を確認し、現在の資格で認められる活動かを検討する必要があります。
このような問題は、更新直前の書類作成だけでは解決できません。異動を決める段階で人事が在留資格の確認を行い、必要な申請や業務設計を検討する仕組みが有効です。現場責任者にも、外国人社員の在留資格と配置の関係を必要な範囲で伝えます。
証明書の対象期間と作成日をそろえる
会社が集める資料は、種類が合っていても、対象期間が異なると説明に不足が出ることがあります。雇用条件は現在のものか、給与や納税に関する資料はどの期間のものか、会社の規模や活動を示す資料は最新の条件に合うかを確認します。単に前年の申請フォルダを複製するのではなく、現在の申請に使える資料として一つずつ照合してください。
源泉徴収票と住民税の課税・納税証明書などは、示す情報や発行主体が異なります。名前が似た資料を代替できると決めず、最新の必要書類一覧に沿って確認します。本人が転居している場合には、どこで対象年度の証明を取得できるかの確認が必要になることもあります。取得できない事情がある場合は、空欄のまま放置せず、理由と代わりに説明できる資料を相談します。
会社の説明書と本人の職務説明で、部署名、給与、勤務先が食い違っていないかも確認します。最近の昇給や配置変更を反映した結果なら、いつから変更したかを説明できるようにします。都合のよい資料だけを選ぶのではなく、実際の経緯と一致する資料を準備することが必要です。
原本を預かる場合は、預かった資料名、日付、返却予定を記録します。申請に用いた写しやデータの保存先と、本人へ返す原本を区別し、担当者交代後も所在がわかるようにしてください。資料の回収が終わった時点と、内容の確認が終わった時点を分けて管理すると、不足の発見が提出直前になることを防げます。
更新準備を毎年の仕組みにする
- 期限と準備開始日を、本人と会社の両方が把握する。
- 前回の申請内容と現在の職務の差を確認する。
- 企業カテゴリーと最新の資料一覧を照合する。
- 本人資料と会社資料の取得担当・期限を決める。
- 追加資料対応、結果受領、台帳更新まで進行を追う。
更新の準備は就労ビザ申請へご相談ください。以前の申請資料、現在の雇用条件、変更点、在留期限がわかると確認が進みます。申請報酬と追加対応・実費の範囲は料金・契約条件で個別にご案内します。
