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外国人の転職者を採用するときの確認事項|在留カードだけで判断しないために

転職採用時に、在留カード・指定書・前職と新職の実態・本人の経歴・届出を確認する順序を解説。入社後の更新まで見据えた企業向けガイド。

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新しいオフィスの机に仕事用のバッグを置く外国人社員
この記事の目次

在留カードの期限が残っていることだけでは、自社の仕事に就けると判断できません。現在の在留資格で認められる活動と、新しい会社で予定する仕事が合っているか、指定書等の条件がないか、必要な手続があるかを確認します。転職者の採用では、入社前の確認と入社後の届出・更新準備を続けて考えることが重要です。

この記事は、国内で働いている外国人を採用する企業向けです。主に技術・人文知識・国際業務を念頭に置きますが、特定技能、特定活動、身分に基づく在留資格等では確認する範囲が異なります。本人の在留資格を見ずに、全員へ同じ手続きを案内しないでください。

カードは表裏と現在の状況を確認する

在留カードでは、在留資格、在留期間、就労制限、裏面の資格外活動許可や申請に関する記載等を確認します。必要に応じて原本と照合し、記載が読めない画像だけで採用判断を完了しないようにします。特定の活動が指定される資格では、指定書等も確認対象です。

カードの有効性を確認することと、その仕事が可能かを判断することは別です。番号等の失効情報の確認を行っても、本人性や具体的な業務への適合性をすべて保証するものではありません。会社が判断に必要な資料を確認し、不明点を整理する必要があります。

個人情報の取扱いにも配慮します。採用の段階と必要性に応じた収集を行い、本人の旅券や在留カードを就職条件として預かり続けるような扱いをしないでください。確認した日、確認者、必要な情報を、アクセスを限った場所で管理します。

新しい仕事を前職の肩書きで判断しない

本人が前職で「エンジニア」だったとしても、自社で担当するのが別の職務なら、同じ判断にはなりません。職務内容、使用する知識、成果物、勤務場所、業務の継続性を確認します。前職の許可は、すべての会社のすべての仕事に対する包括的な許可ではありません。

新しい業務が技人国に該当するかを検討する際は、本人の学歴や関連する職歴等も確認します。業務内容の違いが大きい場合や、複数の仕事を兼務する場合は、単に契約書の職種名を揃えるのではなく、実態を説明できる資料を作ります。

派遣や客先常駐がある場合は、雇用主と就業先が異なることがあります。実際の仕事、契約、指揮命令、就業先の情報を整理します。2026年の派遣形態の取扱い更新を含め、現在の公式案内に沿って必要資料を確認してください。

転職後の担当業務を確認する作業机

在留資格ごとに必要な確認が違う

現在の資格の例 採用前の主な確認
技術・人文知識・国際業務 新しい仕事が現在の資格の活動範囲に含まれるか、経歴と職務の関係
特定技能 新受入れ機関・分野・業務と、必要な在留資格変更等の手続
特定活動 指定書等に記載された具体的な活動・条件
永住者等 当該資格の就労制限、本人性・有効性、雇用主としての手続
留学・家族滞在等 資格外活動許可の範囲と条件、予定する就労に必要な変更

この表は確認の入口です。資格ごとの細かな条件や本人の事情を省略した採用可否の自動判定には使えません。雇用形態が正社員かパートかだけで、資格変更の必要性を判断しないことも大切です。

就労資格証明書を検討する場面

現在の在留資格で新しい業務を行えるかを確認する方法として、就労資格証明書の申請を検討する場合があります。これは本人が現在の資格で行うことのできる報酬を受ける活動等を証明する文書で、在留資格を変更したり、在留期間を延長したりするものではありません。

転職して仕事が変わる場合には、新勤務先や活動内容の資料等を準備します。審査の時間がかかるため、入社希望日との関係を考えます。ただし証明書がないこと自体を理由に、不利益な取扱いをしてよいというものではありません。取得が法律上常に義務付けられる書類ではない点も理解しておきます。

仕事が明らかに現在の資格の範囲から外れる場合には、証明書を申請すれば働けるようになるわけではありません。必要な資格変更等を検討します。何を確認したいのかを明らかにしたうえで、適切な手続を選ぶことが重要です。

前職の退職と本人の届出を確認する

技人国等の対象資格を持つ本人には、契約終了や新たな契約等に関する所属機関の届出が必要です。対象となる事由から14日以内という期限が案内されています。前職の企業が行った雇用状況届出とは別なので、本人がどの手続を済ませたかを確認し、必要な案内を行います。

新しい企業も、外国人雇用状況の届出や雇用保険等の手続を行います。就労資格証明書を取得したこと、本人が入管へ届け出たことをもって、会社の手続が完了すると考えないでください。採用担当と労務担当の引継ぎを決めておきます。

離職から入社までの期間がある場合は、本人の在留状況と活動を確認します。一定期間働いていないことを理由に、直ちに在留資格が自動消滅したと決め付けることも適切ではありません。本人の事情を整理し、必要に応じて在留資格の取消し等に関する制度も含めて専門的に確認します。

入社時期と手続きの予定を整理する手元

次の更新で求められる説明を採用時から残す

カテゴリー3・4の企業等への転職後初回の更新では、現在の会社や活動内容に関する資料が追加で必要となる案内があります。採用時に職務内容を口頭でしか確認していないと、更新時に担当者が変わり、何を前提に雇用したのかわからなくなることがあります。

雇用条件、配属、仕事内容、本人の関連経歴、採用後の変更履歴を残します。採用時に用意した説明と現場の実態が異なる場合は、更新時まで放置せずに確認します。残業や応援業務が恒常化して、本来の職務が変わっていないかも見てください。

2026年4月15日以降の言語能力等の追加資料についても、業務変更や転職により主に言語能力を使う業務へ就く場合の取扱いがあります。従前と同じ業務を続ける場合等と区別し、本人と会社の現状に合った資料を準備します。

説明用の架空例:海外営業から店舗勤務へ

海外営業経験がある社員を採用し、当初は市場調査や商談を担当させる計画だったものの、開店準備で接客と品出しが大半になったケースを考えます。本人の在留資格の名称や前職の経験だけでは、変更後の実態を説明できません。配属を決める前に、担当する作業と期間、専門業務の必要性を確認します。

必要なら計画を見直し、現在の資格に合う活動か、別の手続が必要かを検討します。申請用の職務説明を実態と違う表現に変えて解決することはできません。採用担当者だけでなく、現場で仕事を割り当てる責任者へ確認結果を共有することが重要です。

採用段階で確認する情報の範囲を決める

外国人の転職採用では、最初から生活全般の情報を大量に求めるのではなく、選考と就労確認に必要な内容を明確にします。履歴書や面接で確認する経験、雇用予定の業務に必要な資格、採用後の適法な就労に関する資料を区別し、何のために確認するか本人へ説明します。国籍だけを理由に、業務と無関係な事情まで質問する運用にしないでください。

採用担当者が確認しにくい事情があるときは、本人が安心して資料を示せる方法を設けます。前職の内部資料をそのまま持ち出すよう求めたり、必要性を確認せず他社の営業秘密に当たる資料を要求したりすることは適切ではありません。前職の仕事内容や在籍期間の確認は、取得できる正式な証明や本人の説明を基に、必要な範囲で進めます。

過去の許可時にどの活動を予定していたかが不明な場合は、本人に確認可能な資料を相談します。すべての採用で前職の申請書一式が必須というわけではありませんが、在留カードの資格名だけでは新しい業務との関係を判断しにくい場合もあります。入手できない資料をあるものとして扱わず、何が確認でき、どこに不明点が残るかを整理してください。

内定後に仕事内容が変わったとき

選考中の職務と実際の配属が変わる場合は、最初の確認結果を流用しないようにします。勤務地だけの変更なのか、主な業務や契約主体も変わるのかを具体的に確認します。本人が持っている証明書や前回の許可との関係、必要な申請・届出を見直し、現場責任者へ決まった職務を共有します。

会社の採用基準にも、就労可能性の確認と実務能力の評価をそれぞれ記録する欄を設けると、判断の根拠が明確になります。日本語が流暢であっても在留資格上の条件を満たすとは限らず、逆に特定の証明書を持っていないことだけで評価を決めるべきではない場合があります。確認結果に疑問があるときは、人事担当だけで結論を急がず、事実を整理して相談してください。

入社前の確認表

  • 在留カード・指定書等と、本人の現在の状況を確認した。
  • 新しい仕事内容を現場の実態に合わせて具体化した。
  • 本人の学歴・職歴と必要な資料を確認した。
  • 就労開始に必要な申請、証明、届出を区分した。
  • 次回更新の時期と資料管理の担当を決めた。

転職者の就労可能範囲を整理したい場合は就労ビザ申請の相談へお知らせください。新しい職務の説明、現在の在留資格、期限、前職からの変更点があると、確認すべき内容を整理しやすくなります。

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