地域・社内体制

外国人雇用の担当者が変わるときの引継ぎチェックリスト|在留期限・契約・支援情報

外国人雇用の担当交代で引き継ぐ期限、申請、契約、支援記録、個人情報の権限を整理。後任が実際に次の対応を進められる引継ぎ方法を解説します。

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貴社の状況を伺い、対応の可否、今後の進め方、必要な手続きと費用の概要をご案内します。

書類作成・調査・申請などの実際の業務は別途有料です。正式なご依頼は、ご相談後にご判断いただけます。

担当者間で無文字のファイルを引き継ぐ手元
この記事の目次

外国人雇用の引継ぎでは、保存先を教えるだけでは足りません。後任者が「次に何をするか」「誰に連絡するか」「どの資料が現在有効か」を判断できることが必要です。在留申請、雇用契約、特定技能の支援は、それぞれの期限と担当が異なります。前任者の記憶に頼っていた予定を、交代前に一覧にして確認しましょう。

ここでは人事担当者の交代を想定し、引継ぎの順序と記録の作り方を紹介します。すべての外国人社員に同じ申請や支援義務があるわけではありません。在留資格、契約、支援の実施体制に応じて対象を分け、不要な個人情報まで一括して集めないことも大切です。

最初に「期限が近い案件」と「対応が止まっている案件」を探す

引継ぎの初日から書類を年代順に読み始めると、目前の期限を見落とすことがあります。まず、在留期限、行政機関からの追加資料の期限、入社予定、契約更新、予定済みの面談や同行を確認します。期限順の一覧に、担当者、必要な資料、次の行動を記入してください。

あわせて、本人の回答待ち、会社の承認待ち、外部担当者の確認待ちなど、止まっている理由を記します。「申請対応中」「支援機関に依頼済み」だけでは後任者が動けません。最後に連絡した日と相手、何を依頼したか、いつ再確認するかまで引き継ぐと、待ち続ける案件を減らせます。

緊急度は日付だけでは決まりません。住居を失うおそれがある、相談窓口につながらない、給与について重大な食い違いがあるなど、本人の生活や権利に影響する事柄も優先して確認します。詳しい事情を全員へ配布せず、対応責任者が必要な範囲で把握できるようにします。

社員別の一覧と、案件別の進行表を分ける

社員別の一覧には、雇用中か入社予定か、所属部署、実際の職務、在留資格、確認した期限、必要な連絡担当などを記録します。カードの有効期限と在留期間に関する情報を混同せず、確認元と確認日を残します。2026年6月14日からの新様式では、従来と情報の表示方法が異なる部分があるため、旧様式の見本だけで確認しないでください。

最新の確認方法は出入国在留管理庁の在留カード案内を参照します。本人が保管すべき原本を会社が引継ぎ用に預かり続けるのではなく、必要な事項を適切に確認し、保存する情報を絞ります。

管理するもの 引継ぎで確認する内容 完了の証拠
在留申請 申請種類、受付状況、追加資料、担当、次の期限 受付を確認できる記録、提出控え、結果の確認
雇用契約 有効な契約、期間、職務、勤務場所、変更予定 本人へ交付・説明した版と確認記録
支援 計画、委託範囲、実施済み事項、未完了、次回予定 実施記録と本人・担当者への連絡
届出 届出先、提出者、対象事実、期限、使用様式 送信・受付・提出の記録
継続相談 共有できる範囲、担当、約束した対応と期日 対応内容と再確認の記録
引継ぎ用ファイルを受け渡す手元

申請中の案件は、提出後の連絡まで引き継ぐ

申請書の控えがあっても、提出済みとは限りません。下書き、会社確認済み、提出済み、追加資料対応中、結果確認済みを区別します。外部へ依頼している場合は、契約上の担当者と連絡方法を確認し、どの段階まで完了しているかを双方で照合します。

結果通知や資料依頼が前任者だけに届く設定では、退職後に対応できなくなるおそれがあります。利用する制度やシステムのルールに従って連絡先と利用権限を確認し、本人に届く連絡についても、会社が把握する方法を本人と調整します。前任者個人のメールを無断で常時閲覧する形にはしません。

在留期間の満了が近い案件は、申請をしたという口頭報告だけで判断しないでください。受付状況、申請の種類、現在の在留状況、処分の有無を確認し、必要に応じて取次担当者や入管へ照会します。申請中に関する特例をすべての申請や不許可後へ一律に当てはめないことが重要です。

雇用契約は「最新の実態」と照合する

契約書には本社勤務と書かれているのに実際は別の事業所で働いている、職務が変わったのに採用時の説明しか残っていない、といった違いがないか確認します。変更があれば、いつ、誰が、どのように本人へ説明したかをたどります。引継ぎを機に書面だけを現在の日付で整え、過去の経緯を消すことは避けてください。

給与額、手当、控除、住居費なども、契約、本人への説明、実際の支給を分けて確認します。疑問があれば給与担当や労務の専門家につなぎ、人事の引継ぎ表だけで契約の有効性や精算方法を決めないようにします。次の更新・面談で本人に確認する事項を、担当者とともに残します。

契約期間の満了と在留期限は別々に管理します。一方が更新されたことを理由に、もう一方も更新されたと扱わないでください。入社日や配置の変更を検討している場合は、雇用上の手続きと在留資格上の確認をそれぞれ予定表へ反映します。

特定技能の支援では、実施と届出の予定を分ける

特定技能1号の支援では、現在の支援計画と委託契約を確認し、各項目の実施者、方法、使用言語、次回の予定を引き継ぎます。直近の実施記録だけでなく、予約中の手続き、本人へ伝えた連絡先、まだ解決していない相談の対応状況も確認します。

定期面談と入管への定期届出は、別の予定です。定期面談は少なくとも3か月に1回の実施が必要です。一方、現行の定期届出は年1回となり、対象年の4月1日から翌年3月31日までの状況を、対象期間が終了した年の4月1日から5月31日までに提出します。5月31日が土日祝日の場合は翌開庁日です。詳細は出入国在留管理庁の定期届出案内で確認してください。

古い引継ぎ資料に「四半期ごとの報告」とある場合は、それが社内報告、委託契約上の報告、旧制度の届出のどれを指すか確かめます。届出頻度が変わっても支援記録を年末にまとめて作ればよいわけではありません。実施の都度記録し、対象期間を通じて確認できる状態にします。

担当交代に伴って支援計画に記載された責任者や実施担当者などが変わる場合は、変更の事実に応じた届出を確認します。単なる社内の連絡窓口変更と、支援計画自体の変更を同一視しないことが大切です。支援計画変更に係る届出では、対象となる変更から14日以内の提出が案内されています。

契約と期限の資料をまとめた保管棚

雇入れ・離職の届出は、別制度の提出記録を確認する

外国人雇用状況の届出は、対象となる外国人を雇い入れたときや離職したときに、事業主が行う手続きです。雇用保険の対象かどうかで提出方法や期限が異なります。厚生労働省の届出案内と、自社の提出控えを確認します。

本人が入管へ行う届出、特定技能所属機関の届出、ハローワークへの届出を、一覧の「届出済み」一つにまとめないでください。提出先ごとに、誰が、どの事実について、いつ提出したかを残します。不明な届出を見つけた場合は、重複提出や過去の日付での書類作成を急ぐ前に、既存の記録と担当先へ確認します。

相談記録と利用権限は、必要な範囲で渡す

引継ぎの対象には、病気、家庭事情、職場への不満など、広く共有すべきでない情報が含まれることがあります。後任が対応するために必要な事実と、管理職や現場へ伝える事項を分けます。本人に説明した共有範囲や、相談担当者との約束も引き継ぎましょう。

保存先には、現在有効な版、作成中の版、過去の版を区別して置きます。私物端末や個人のクラウドに散らばった記録は、利用目的と社内ルールに沿って適切な保管先へ整理します。移動しただけで元のコピーの扱いが曖昧にならないよう、保管責任者を決めます。

アクセス権限は後任へ必要な分を付与し、前任の権限を役割の終了に合わせて見直します。個人用のパスワードを一覧表へ書いて渡す方法は避け、各サービスの利用者変更や復旧手順を確認してください。安全管理と従業者・委託先の監督については個人情報保護委員会の通則編が参考になります。

引継ぎの完了は、後任が一件動かせるかで確認する

引継ぎ会議では、後任者が実際に次回面談を調整する、申請中案件の進捗を確認するなど、一つの作業を試します。必要な資料を開けるか、外部担当者へ連絡できるか、承認者が分かるかを確かめると、一覧だけでは見えない不足を発見できます。

本人には交代日、新しい担当者、相談方法を分かる言語で伝えます。登録支援機関や申請担当者にも窓口を知らせ、急ぎの連絡先が前任者だけになっていないか確認します。引継ぎ後に残る不明点は、調査担当と確認予定日を決め、「確認済み」に見せかけず保留として管理してください。

急な退職で前任者へ聞けない場合も、記録の空白を推測で埋めません。会社の契約、提出控え、外部担当者の記録、本人への確認を突き合わせ、確認できたことから再構成します。引継ぎ後の最初の月に一覧を見直す日を設けると、連絡漏れや継続課題を早めに拾えます。

支援の委託範囲や現在の窓口が分からない場合は、契約書と支援計画を用意し、登録支援サービスの相談へお進みください。支援機関自体の変更を検討している場合は、登録支援機関の変更相談で、切替日、引継ぐ記録、本人への説明を合わせて整理します。

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