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新設会社が外国人を採用するときに準備したい会社資料と事業説明

設立直後の会社が外国人を採用する際に、事業の実態、仕事内容、給与の支払計画をどう整理するか。決算資料がない場合の準備と、社内での資料収集の進め方を解説します。

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書類作成・調査・申請などの実際の業務は別途有料です。正式なご依頼は、ご相談後にご判断いただけます。

新しい事業を始めるために整えた小さなオフィス
この記事の目次

新設会社による外国人採用では、「設立したばかりだから無理」「資本金があれば問題ない」と一つの条件だけで判断しないことが大切です。採用する仕事が在留資格に合っているか、本人の学歴・職歴等が要件を満たすかに加え、会社が実際にその仕事を用意し、事業を継続しながら雇用できることを資料で説明します。まず事業、職務、雇用条件をつなげて整理しましょう。

この記事は、主に技術・人文知識・国際業務による採用を検討する企業を想定しています。特定技能や、本人が会社を経営する経営・管理では確認する制度と資料が異なります。採用予定者を「社員」と呼んでいても、実際には事業経営が中心となる場合は、肩書きではなく活動の実態から相談する必要があります。

最初に「何を売り、誰が何をする会社か」を説明する

会社案内は、沿革を長く書くことよりも、現在の事業を第三者が理解できることが重要です。商品・サービス、顧客層、受注から納品までの流れ、収益の生まれ方、事業所、担当者の役割をまとめます。設立直後で実績がない項目は、ないことを明記し、契約済みの取引と商談中の計画を分けて記載します。

会社のウェブサイト、登記事項、会社案内、申請書で業務内容が食い違っていると、追加の説明が必要になります。登記の目的欄に多くの事業が並んでいても、その全てを営業しているとは限りません。今回の採用に関係する事業と、将来検討している事業を区別し、現在どの仕事に人員が必要なのかを示してください。

経営者が口頭では説明できても、担当者によって表現が変わることがあります。最初に経営者と現場責任者が一枚の事業概要を確認しておくと、その後に集める契約書や計画書の位置付けが明確になります。立派なパンフレットを先に制作するより、事実と根拠をそろえる方が準備を進めやすくなります。

公式の提出書類一覧と、会社の実態に応じた説明資料を分ける

出入国在留管理庁の案内は、申請の種類や所属機関のカテゴリーによって提出資料を分けています。新設会社を機械的に一つのカテゴリーへ当てはめず、公式の区分を確認します。技術・人文知識・国際業務の案内には、新規事業の場合の事業計画書などが示されています。2026年4月15日以降の追加資料の案内もあるため、以前の申請で使用した一覧だけで準備を終えないようにします。公式の申請案内と提出書類一覧を起点にしてください。

整理する情報 社内で確認する担当 確認したい点
会社の基本情報 代表者・総務 設立日、所在地、組織、営業開始時期
事業の内容と進捗 事業責任者・営業 契約済みの仕事、提供体制、今後の予定
収支と資金 経理・代表者 入金時期、固定費、人件費、手元資金
採用予定の職務 現場責任者・人事 具体的作業、必要知識、指揮命令、配置先

この表は会社内での準備の切り分けです。全てが一律の法定提出書類という意味ではありません。取得に費用がかかる証明書や、取引先の秘密を含む資料は、必要な範囲と提出方法を確認してから用意します。

事業内容を整理する資料と製品見本

決算がない場合は、数字の前提が分かる事業計画を作る

まだ決算期を迎えていない場合、存在しない決算書を作ることはできません。事業開始から現在までの状況と、今後の収支見込みを区別して示します。月別の売上見込み、原価、家賃、既存社員と採用予定者の人件費、社会保険等の負担、入金と支払の時期を並べると、採用後の資金の動きが分かりやすくなります。

売上見込みは、契約金額、予定数量、単価、提供できる人員や設備などに結び付けます。「市場が大きいので売上は増える」という説明だけでは、自社が受注できる根拠や、いつ入金されるのかが伝わりません。契約前の案件を確定売上として扱ったり、同じ取引を二重に計上したりしないように確認します。

資金の説明では、資本金の額だけでなく、開業準備に使った費用と現在使える資金を分けて整理します。融資や出資を予定している場合も、実行済みか、審査中か、交渉段階かを明記します。見込みが変わったときは日付を残して更新し、古い計画と新しい計画が混在しないようにしてください。

「外国語ができる人がほしい」を具体的な職務へ置き換える

採用理由と仕事内容は関連しますが、同じものではありません。海外展開をしたいという会社の希望だけで、毎日の翻訳・企画・技術業務が実際に存在することまで説明できるわけではありません。誰に対して、どの資料や情報を使い、何を作成・判断する仕事なのかを記載します。

例えば「海外業務担当」であれば、取引先との連絡、契約内容の確認、市場調査、提案資料の作成などの作業を分け、使用言語や頻度、成果物を整理します。これは説明用の一般的な整理例であり、列挙した仕事なら許可されるという意味ではありません。本人の経験や専攻との関係は、在留資格の要件に沿って別途確認します。

少人数の会社では兼務が多くなります。専門業務以外の作業も含め、実際の勤務を隠さず記載してください。申請用の説明だけを専門職に整え、入社後は別の業務を担当させる運用は避けるべきです。職務を見直す場合は、紙の書き方ではなく、会社として実施できる配置や分担から検討します。

雇用条件は事業計画と同じ前提にそろえる

給与、就業場所、労働時間、契約期間、担当業務が、雇用契約書、社内決裁、資金計画で一致しているか確認します。本人に提示した条件と、申請準備で説明している条件が異なる場合は、どちらが確定条件なのかを整理し、必要な説明と手続を行ってから進めます。

労働条件の明示では、雇入れ直後の就業場所・業務だけでなく、その変更の範囲も確認が必要です。厚生労働省の労働条件明示の案内を参照し、現場で予定している異動や兼務と整合させます。契約上変更できる範囲と、在留資格上従事できる範囲は別の問題として扱います。

会社資料を収納する担当者の手元

準備段階で不足が見つかったときの進め方

事業所がまだ決まっていない、取引契約が未締結、職務の分担が不明確などの場合は、申請書の文章だけで埋めようとしないことが大切です。不足が「証拠を集めれば説明できること」なのか、「会社として未決定のこと」なのかを分けます。後者は経営判断が必要なので、決定者と期限を明確にします。

採用予定日を決める際は、資料準備、本人側の書類取得、申請、審査、その後の入国や勤務開始までを別々に見込みます。申請すれば希望日までに結果が出るとは限りません。候補者の退職、住居契約、航空券等の予定と関係するため、日程が変わった場合の連絡方法も決めておきます。

新設会社の場合、資料の保管先が代表者のメールや個人端末に分散しがちです。提出した資料一式、提出日、追加説明、更新した計画の版を会社側でも保存します。外部に申請準備を依頼した場合も、会社が何を説明したのかを後から確認できる状態にしておくと、更新時や担当者交代時に役立ちます。

提出前は、説明と資料を横に並べて照合する

事業説明の各段落に対し、どの資料が裏付けになるかを社内で確認します。「取引を開始した」と書くのであれば契約や納品の状況を、「業務量が増える」と書くのであれば対象期間と見込みの根拠を確認します。まだ根拠がそろわない部分は、実績ではなく予定として記載してください。

取引先名や担当者情報を提出する必要がある場合は、契約上の守秘義務と審査に必要な説明の両面を確認します。内容を伏せ過ぎて事業が分からなくなる場合もあるため、独自に全てを黒塗りする前に、提出先や申請準備を担当する専門家へ相談します。社内で作成した要約と原資料が食い違わないことも大切です。

会社の数字は、計画の作成日を添えて扱います。申請準備中に大きな契約変更や資金状況の変化があったときは、どの資料を更新すべきかを確認します。提出時点では古くなっている説明を、そのまま確定情報として使わないようにしましょう。

採用開始後も、事業説明の前提を確かめる

申請準備中に取引の開始時期が延びたり、予定していたサービスの内容が変わったりした場合は、事業計画だけでなく、候補者に任せる仕事への影響も確認します。売上予測を直したのに職務説明が以前のままでは、資料の間で前提がずれます。変更を把握した責任者が人事と申請担当者へ伝える経路を決めておきましょう。

入社後も、最初の担当業務と実際の業務に大きな違いがないか確認します。新設会社では役割が広がりやすいため、経営者の口頭指示だけで配置を変えず、契約や在留資格上の確認が必要かをその都度整理することが大切です。

相談前にまとめると話が進みやすい情報

設立日、現在の事業、営業開始状況、決算の有無、候補者の現在地と在留資格、予定職務、希望時期をまとめてください。最初から取引先の全契約書や本人の機微な情報を一斉に送る必要はありません。概要を共有し、必要な資料と安全な受渡し方法を確認してから準備します。

社内では「事業を説明できる人」「数字を確認できる人」「職務を決められる人」が同じとは限りません。相談窓口となる担当者を一人決め、各責任者の回答を取りまとめると、質問の往復を減らせます。担当者が分からない点を推測で埋めず、未確認として持ち帰る運用も重要です。

就労ビザ申請の相談では、会社が用意できる仕事と本人の条件を踏まえ、準備すべき資料を整理します。業務の範囲、申請の種類、料金と実費を確認したうえで、事業説明と採用計画を具体化していきましょう。

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