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相続・遺言手続きサポートセンター

公正証書遺言の準備:公証人に伝える内容・資料・証人

公証役場への相談は、本人の希望と資料の整理から始める

公正証書遺言を準備するときは、最初から完成した文章を作る必要はありません。本人が誰に何を残したいか、家族と財産の状況、既にある遺言を整理し、公証人へ伝えることから始めます。資料の不足、証人の候補、来所が難しい事情も、日程を確定する前に相談してください。

公正証書は公証人が本人の意思を確認して作成するものです。行政書士等が文案や資料の準備を支援する場合も、公証人による確認や本人が行う手続きに置き換わるわけではありません。本稿では方式の比較よりも、公証役場との打合せに向けた準備を中心に説明します。

制度確認日:2026年9月14日。2025年10月から公正証書の作成手続きのデジタル化が順次始まっています。以前の「紙へ署名押印する」という説明だけで準備せず、利用予定の公証役場に現在の作成・受取方法を確認してください。日本公証人連合会:ウェブ会議による作成の開始案内

思いと必要な情報を書き留める準備のイメージ。

誰に・どの財産を・どのように残したいかを分けてメモする

公証人へ渡すメモは、本人の言葉で希望を残すところからで構いません。「自宅には配偶者に住み続けてもらいたい」「世話になった友人にも残したい」など、目的と具体的な財産を分けて書きます。家族の提案を記入した場合は、本人が決めた希望か、まだ考えている案かが分かるようにしてください。

希望を一つの長い文章にするより、次の項目を整理すると相談時に確認しやすくなります。

  • 財産を残したい人の氏名、本人との関係、連絡先
  • 不動産や預貯金など、財産を特定する資料と本人の権利の範囲
  • それぞれの財産の渡し方、割合、まだ決めていない部分
  • 以前に作成した遺言の有無、作成日、方式、保管先
  • 希望する相手が先に亡くなった場合や、財産が変わった場合の心配
  • 遺言を実行する人についての希望と、家族へ伝えたい理由

例えば、預金を「均等に」と考えている場合も、どの預金を、誰と誰で分ける希望かを整理します。家族全員が同じ意味で理解しているとは限りません。生活費として今後使う財産と、現在の残高の数字も混ぜず、資料の確認日を添えます。

不動産が共有の場合や、受け取る方が海外在住の場合、相続人以外の団体へ遺贈したい場合などは、最初に知らせます。遺留分や税負担への影響まで自己判断で解決した形にせず、確認が必要な事項として分けておきましょう。

本人・家族・財産を確認する資料を揃える

必要な資料は内容に応じて変わります。一般的な準備の例は次のとおりですが、この一覧だけで不足なく作成できるという意味ではありません。追加取得が必要なものは、公証人からの案内を確認して揃えます。日本公証人連合会:遺言公正証書の準備資料

確認する対象準備の例
遺言者本人印鑑登録証明書や官公署発行の顔写真付き本人確認資料
相続人・受遺者続柄が分かる戸籍、相手の氏名・住所等が分かる資料
不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書や納税通知書の課税明細
預貯金等通帳や口座の種類・番号・名義が分かる資料
証人・執行者の候補氏名・住所・生年月日等が確認できる情報

本人確認資料は、何を使う予定かを先に伝えます。印鑑登録証明書の場合、日本公証人連合会は3か月以内のものを案内しています。顔写真付き身分証明書で確認する方法もあるため、実印と印鑑登録証明書だけが唯一の方法と決めつけず、原本の持参や有効期限を公証役場へ確認してください。日本公証人連合会:遺言作成時の資料と手順

手元の戸籍が古い場合は、いつ、何のために取得したかを添えます。不動産については「固定資産税の書類がある」だけで済ませず、どの土地・建物の資料かを確認します。マンションの敷地や持分など、本人が普段意識していない記載が関係する場合もあります。

資料を送る前に、送付方法、コピーで先に確認できる範囲、当日必要な原本を分けて聞いておくと行き違いを減らせます。メールの宛先は公証役場の公式案内や担当者から確認し、親族や支援者へどこまで共有するかも本人の意向に沿って決めてください。

証人は人数だけでなく、本人との関係と欠格事由を確認する

公正証書遺言には、証人2名の立会いが必要です。身近な人を頼む場合でも、誰でもなれるわけではありません。未成年者、推定相続人や受遺者、その配偶者と直系血族などは証人になれず、公証人の配偶者・一定の親族・書記・使用人にも制限があります。候補者の氏名だけでなく、遺言者や受け取る方との関係を伝えて確認します。民法第974条:証人・立会人の欠格事由

「財産をもらわない予定だから」「家族の内容を知っているから」という理由だけで、子や親族を候補に確定しないでください。証人は内容確認の場に立ち会うため、予定の確保、本人確認資料、守秘に関する扱いも事前に確認しておきます。

適当な証人が見つからない場合は、公証役場へ紹介の可否を相談できます。誰が手配し、どのような費用が必要かを確認してから依頼します。当事務所へ相談したことだけで、証人2名の手配が自動的に含まれるものとは扱いません。日本公証人連合会:証人の準備

案文は本人が確認し、修正したい箇所をまとめて伝える

公証人へ希望のメモと資料を提出し、提示された案文を確認します。文章が難しい場合は、そのまま了承せず、誰が何を受け取り、何が対象に入らないのかを説明してもらいます。本人が理解できているかを、家族が本人に代わって返答して済ませることはできません。

修正は、該当する項目と変えたい理由を一緒に伝えると整理しやすくなります。家族や専門家が別々の版へ修正を入れる場合は、どれを本人が確認したかを明らかにしてください。氏名の誤字などの修正と、受け取る人や割合を変更する希望は分けて連絡します。

日程は資料、本人の状態、公証人と証人の予定、作成方法を調整して決めます。相談した当日に必ず完成する、何日以内でできる、と一律に考えないでください。入院や施設での面談等が関係する場合は、面会条件や配慮事項を日程調整の前に知らせます。日本公証人連合会:案文確認から作成まで

電子データの原本と、ウェブ会議での作成は別の確認事項

2025年10月からのデジタル化では、公正証書は原則として電子データで作成・保存され、電子サインを行う方式が導入されています。受け取る方法には、出力した書面や電子データなどがあります。原本が電子化されることは、全員が自宅から参加することと同じではありません。日本公証人連合会:公正証書のデジタル化

ウェブ会議の利用には希望の申出と、公証人が相当と認めることなどの条件があります。特に遺言は本人の真意や判断能力の確認が重要なため、本人確認、面談する場所の状況、意思を自由に述べられるかなどを踏まえて慎重に判断されます。希望すれば必ず利用できる、ビデオ通話だけで完成する、と考えないでください。

機材や電子サインの準備も必要です。スマートフォンだけで済むものとはせず、利用するパソコン、カメラ等、電子サインの入力機材、メールの受信環境を最新の操作案内で確認します。操作に不安がある場合は、無理にオンラインを選ばず、来所や出張の相談とあわせて公証人へ事情を伝えます。日本公証人連合会:リモート方式の条件と機材

当日は本人の意思確認を行い、作成後の受取方法も確かめる

当日は、公証人が本人の意思を確認し、証人の立会いの下で内容を確認する手続きを進めます。事前に案文を了承していても、作成当日の本人の意思確認が省かれるわけではありません。内容や体調に変化があった場合は、その場で公証人に伝えます。

手書きや電子サイン、聞き取り、発話に難しさがある場合は、事前に相談します。できない部分を家族が黙って代行するのではなく、公証人が確認する適切な方法を検討します。本人の意思表示を支えることと、本人に代わって内容を決めることは区別してください。日本公証人連合会:当日の確認と電子サイン

作成後は、受け取った書面やデータの名称、保管場所、公証役場の連絡先を記録します。公正証書遺言は家庭裁判所の検認が不要ですが、死亡後の払戻しや名義変更には別途必要な資料があります。誰が保管場所を知り、誰へ連絡するかも本人の希望に沿って整理します。裁判所:公正証書遺言は検認不要

公証人への費用と、準備支援の報酬を分けて確認する

費用を尋ねるときは、公証人へ支払う手数料、証人に関する費用、証明書の取得等の実費、専門家へ依頼する準備支援の報酬を分けます。出張や受取方法も含め、見積りの前提となる希望と財産資料を伝えてください。古い料金記事だけで総額を決めず、2025年の手数料見直しも踏まえて公証役場へ確認します。日本公証人連合会:デジタル化と手数料見直し

本人や親族が公証役場へ直接相談する方法もあります。行政書士へ準備を依頼する場合は、資料整理、文案、公証役場との連絡など、依頼する範囲を確認します。個別税務は税理士、登記申請は司法書士等、紛争や法的判断・交渉代理は弁護士へ確認する領域です。作成支援を依頼したことだけで、これらの業務や死亡後の遺言執行まで含まれるものではありません。

公正証書遺言の準備についてよくある質問

完成した遺言の文章を持っていかないと相談できませんか?

希望と財産のメモから相談を始められます。何を決め、何が未定なのかを分けて伝え、必要資料と案文の確認を進めます。

相続人になる子を証人にできますか?

推定相続人は証人になれません。本人と証人候補、財産を受け取る人の関係を伝え、公証人へ資格を確認してください。

デジタル化したので、必ずオンラインで作れますか?

電子データでの作成と、ウェブ会議の利用は別です。遺言では本人の意思確認等を踏まえた公証人の判断が必要で、機材や参加方法の条件もあります。

希望のメモを、公証人との確認に使える準備へ整える

当事務所の遺言書作成サポートでは、ご本人の意向と資料を確認し、公証役場との事前連絡や文案等の支援範囲をご案内します。証人手配や遺言執行の受任は別途確認し、遺言の料金案内と照らして依頼内容を整理します。

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相談を担当する行政書士

エールZEAL国際行政書士事務所の行政書士・吉田雄介(登録番号22130594)が、公正証書作成に向けた準備のご希望を伺います。事務所所在地は埼玉県比企郡滑川町です。事務所・担当者の紹介

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