登録支援・費用・変更

自社で行っている特定技能の支援を外部委託するときの準備

現在の自社支援をどのように整理して委託先へ引き継げばよいのでしょうか。 自社で特定技能1号の支援を行い、外部委託へ移行したい企業に向けて、確認する資料、役割分担、具体的な進め方を解説します。

初回30分相談無料

貴社の状況を伺い、対応の可否、今後の進め方、必要な手続きと費用の概要をご案内します。

書類作成・調査・申請などの実際の業務は別途有料です。正式なご依頼は、ご相談後にご判断いただけます。

棚から業務記録のファイルを取り出す手元
この記事の目次

自社支援を外部委託へ切り替えるときは、いま行っている業務をそのまま渡すのではなく、支援計画、実施記録、継続中の課題、社内の役割を整理してから移行します。担当者の負担軽減が目的でも、会社の雇用管理や情報提供までなくなるわけではありません。外部委託後に会社へ残る仕事を明確にすることが、移行を成功させる条件です。

担当者の退職が迫っている、対象者が増えた、必要な言語対応が難しくなったなど、切替えにはさまざまなきっかけがあります。急ぐ事情があるときほど、連絡先を変更するだけで完了とせず、未完了の支援と次に必要な対応を漏れなく把握してください。

現在の支援を計画と実績の両方から確認する

現行の支援計画を取り出し、各項目について実際の担当者、実施方法、直近の実施日、次の予定、記録の場所を整理します。計画上の担当と実際に動いている人が違う場合は、その経緯も確認してください。担当者の個人メモやメールだけに情報が残っていると、引継ぎ後に経過を追えなくなります。

実施できていない項目や記録が見つからない場合は、過去に実施したかのように記録を作らないでください。確認できた事実、確認中の事項、これから補う対応を区別します。制度上の問題が疑われる場合は、その内容に応じた確認と是正を検討し、新しい委託先に知らせずに引き継ぐことは避けましょう。

担当者にしかわからない業務を言語化する

自社支援では、通勤の相談を休憩中に受ける、役所の案内を個人の電話から送るなど、正式な記録に残りにくい対応が積み重なっていることがあります。こうした対応のすべてを外部委託する必要があるとは限りませんが、本人が何を頼りに生活しているかを把握することは重要です。

担当者への聞取りでは、「普段何をしていますか」だけでなく、「月末に必ず確認すること」「本人からよく聞かれること」「困ったときに連絡する相手」「前回の転居や更新で手間がかかったこと」を聞くと、具体的な業務が出てきます。個人の親切で行っていた作業と、支援計画上の支援、会社の雇用管理を分けて一覧にします。

担当者から業務内容を聞く場面

全部委託か一部委託かを選ぶ

外部委託の範囲は、自社でできる作業の量だけでなく、支援体制の基準、言語、担当者の継続性、相談の受けやすさから判断します。全部委託する場合でも、会社が勤務予定や給与等の情報を提供し、職場の課題へ対応する役割は残ります。一部委託では、自社で実施する支援と委託する支援の境目、記録をまとめる責任をより明確にする必要があります。

「同行だけ頼みたい」「相談だけ頼みたい」という希望がある場合は、その業務を切り分けて実施できるか、全体の計画と矛盾しないかを確認してください。支援項目の名称だけで分担せず、転居や退職のように複数の項目が関係する場面も想定します。誰が最初に相談を受けても適切な担当へつながる運用が必要です。

委託先へ伝える資料を整理する

自社支援からの移行で整理する情報
資料・情報 確認する内容
対象者一覧 在留期限、勤務地、住居地、理解する言語
支援計画 現在の内容と変更が必要な箇所
実施記録 実施日、方法、担当者、次回予定
進行中の案件 生活手続、相談、会社への依頼と対応状況
社内窓口 人事、現場、経理、緊急時の連絡先

すべての資料を初回の問い合わせで送る必要はありません。まず情報の種類と量を整理し、委託先が必要とする資料、安全な受け渡し方法、個人情報の取扱いを確認します。本人の相談情報については、引継ぎの必要性と本人への説明を考え、会社が持っている情報を一括で無制限に渡さないようにしてください。

支援の開始日までに終えることを決める

委託開始日を決めたら、その日までに新しい計画と契約、必要な届出の確認、本人への案内、記録の受け渡しを進めます。開始日の直前に予定されている面談や行政手続は、旧担当が実施するのか、新担当が引き継ぐのかを決めます。社内担当の退職日と委託開始日の間に、誰も連絡を受けられない期間を作らないことが重要です。

必要な届出は、支援計画や委託契約など実際の変更内容に基づいて確認します。登録支援機関へ任せると決めただけで、会社の手続まで自動的に進むわけではありません。作成、確認、提出、受付記録の保存を誰が担当するかを定め、変更後の運用資料と一緒に保管してください。

記録の受け渡しに備えた保存機器

本人が新しい窓口を使えるようにする

これまでの担当者に慣れている本人は、外部の担当へ相談することをためらう場合があります。切替えの理由、新しい担当の役割、会社との違い、連絡方法、相談内容の取扱いを説明します。「今後はこちらへ」と連絡先を渡すだけでなく、本人が自分で連絡できるかを確認してください。

会社の営業窓口と本人向けの相談窓口は目的が違います。支援の相談を希望した本人が見積依頼フォームにたどり着くような状態では利用しにくくなります。契約後の正式な連絡方法を本人の言語や利用端末に合わせて案内し、休みの日や緊急時にどうするかも説明します。新担当との最初の面談を移行工程に入れておくと、顔と役割が結び付きやすくなります。

会社に残る仕事を現場へ共有する

外部委託したことだけが社内に伝わると、現場が外国人社員からの質問をすべて支援機関へ回してしまうおそれがあります。作業の指示、安全衛生、シフト、給与の決定などは会社の業務です。現場向けには、会社で答えること、支援機関へつなぐこと、本社へ報告することを簡潔に整理してください。

また、支援機関は職場の変化を自動的に知ることができません。配置変更、欠勤が続く状況、退職の申出、住居変更などを、会社から連絡する担当を置きます。委託後も情報の入口を社内に残すことで、外部の支援が実際の就労・生活状況に合うようになります。

移行後の最初の確認日を決める

支援開始後に一度、本人、会社、支援機関それぞれの連絡状況を確認します。未完了案件が引き継がれたか、報告が届くか、会社の作業時間がどう変わったかを振り返ってください。委託の目的が担当者の負担軽減なら、問い合わせの転送作業だけが増えていないかも確認し、連絡経路を調整します。

費用面では、自社で使っていた通訳や交通等の契約が重複して残っていないかを確認します。ただし、必要な支援が確実に新体制で実施される前に旧手配を止めないことが大切です。実施状況と費用を一緒に確認することで、継続しやすい体制へ整えられます。

移行理由を測れる目標にする

「担当者が大変だから」という理由だけで外部委託すると、何が改善したか判断しにくくなります。個人の電話に相談が集中している、記録が後回しになる、訪問で通常業務が止まる、本人の言語で説明する機会が足りないなど、負担の内容を分けてください。委託後にどの仕事が減り、どの連絡が残るかを確認します。

移行後の目標は、相談件数を減らすことだけにしないことが大切です。本人が相談しやすくなれば、最初は相談が増える場合もあります。必要な支援を実施できる、未完了事項が追える、会社の対応者が決まるなど、運用が機能しているかを見ます。外部委託の効果を、支援の量と会社の負担の両方から確認してください。

長く担当した社員の協力を引継ぎへ生かす

これまで支援してきた社員には、本人の生活や職場について有用な知識があります。外部委託を「もう関わらなくてよい」と伝えるのではなく、移行時に必要な情報を整理してもらい、その後は雇用主側の窓口として何を担うかを説明します。役割の変化が明確なら、新担当への連絡もつながりやすくなります。

本人が旧担当へ相談した場合は、内容に応じて新しい窓口につなぐ方法を決めます。旧担当が善意で対応を続け、新しい支援先が状況を知らないと、情報が再び分散します。本人の相談を断るのではなく、新担当と一緒に確認するなど、段階的に新体制へつなげることが大切です。

移行当日の確認を短い一覧にする

開始日には、本人が新しい連絡先を利用できるか、新担当が必要な計画と記録を受け取っているか、直近の支援予定が決まっているか、会社の担当が連絡方法を知っているかを確認します。契約書への署名だけで完了とせず、実際に支援が動く状態かを見てください。未完了の事項がある場合は、担当と期限を残し、移行後の最初の打合せで解消状況を確認しましょう。

新しい委託先へ過去の対応を説明するときは、担当者個人の評価と事実を分けてください。対応に時間がかかった理由が、言語、勤務調整、社内の承認、情報不足のどこにあったかを整理すると、新しい体制で改善できます。委託後も同じ課題が起きた場合には、単に支援先の問題と捉えず、会社側の連絡経路や判断の遅れが関係していないかを確認することが大切です。

自社支援の棚卸しから相談する場合は、登録支援サービスをご覧ください。現在の支援計画、担当体制、対象人数、切替希望時期がわかると確認が進みます。費用は料金・支援範囲を確認し、相談フォームから現状をお知らせください。

自社の状況に合わせて、次の準備を。

依頼範囲、会社側の準備、費用を関連サービスで確認できます。

あわせて読みたい記事

LET’S TALK

受入れの状況から、
一緒に整理しましょう。

貴社の現在の状況を伺い、必要な手続きや支援、今後の進め方をご案内します。