【風俗営業許可】“見通しを妨げる設備”とは?|配置・注意点・事例を解説

「風俗営業許可に関する注意点として『見通しを妨げる設備』について解説している日本語のインフォグラフィック。店内の構造例と注意マーク、建築設備の図解付き。」

見通しを妨げる設備とは?
― 風俗営業許可の取得における重要な構造要件 ―

風俗営業(第1号営業:キャバクラ・ホストクラブ等)を始めるには、風営法の構造要件を満たすことが不可欠です。
中でも「客室内の見通しを妨げる設備の禁止」は、もっとも審査が厳しく、多くの申請者がつまずくポイントの一つです。

■ 見通しを妨げる設備とは?

「見通しを妨げる設備」とは、店舗内の客室(営業スペース)の様子が外部や管理者の視線から遮断されるような構造を指します。
これは「管理者による監視の確保」「風俗的サービスの防止」「防犯・トラブル抑止」といった観点から規制されています。

◆ 代表的な“見通しを妨げる”と判断される設備例

  • 天井まで届くパーテーション
  • 背の高いソファやボックス席の間仕切り
  • カーテン・布・のれんなどで仕切られた空間
  • 死角になる個室や奥まったスペース

見通しが確保されるかどうかは、「管理者の立ち位置から各客席の様子が確認できるか」を基準に判断されます。

■ 許可が通らなかった実例

以下は、実際に行政が不許可と判断した構造の例です。

【事例1】居抜き物件のボックス席

スナックの居抜き物件を使用しようとしたケース。
背の高いボックス席のソファで仕切られており、立ち上がらなければ見えない構造でした。
管理者の視線が届かないと判断され、「見通しを妨げる設備あり」として許可不可に。

【事例2】装飾目的のカーテン

雰囲気作りのために布カーテンで区切ったクラブ店舗。
カーテンが視線を遮っているとされ、設置の撤去を指導されました
一部だけでも見えづらければ“妨げる設備”と判断される可能性があります。

■ 対策のポイント

  • パーテーションやソファの高さを90cm以下に抑える
  • 天井から床まで遮断しない構造にする
  • 死角がある場合はミラーやモニターで補完
  • 設計段階から行政書士と協議し、警察への事前相談も行う

■ 関連する法令

風俗営業の構造要件は「風営法施行規則 第5条」に定められており、以下の文言が含まれています:

客室内における客の姿が営業所の外部から、または営業所内の管理者から見通すことが困難となる設備を設けてはならない。

■ まとめ

見通しを妨げる設備の有無は、許可の可否を左右する非常に重要なチェックポイントです。
“見えない”構造は、風俗営業として警察から厳しく指導されるため、開業準備の段階から適正な構造と配置を意識することが必要です。

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