
外注先に無許可業者を使うとどうなる?建設業者が気をつけるべき下請けのルール
「あの業者、知り合いだから安くやってくれるし…」
そんな理由で仕事を任せていませんか?
その外注先が、許可の必要な工事を無許可で請け負う場合には、元請側も監督処分の対象となり得ます。軽微な工事のみを請け負う場合とは区別が必要です。
この記事では、外注先に無許可業者を使った場合のリスクと、建設業許可の確認ポイントについて、契約前に確認したいケースを交えながら解説します。
■ 建設業許可が必要な場合とは?
- 建築一式工事以外:1件の請負代金が税込500万円以上。注文者支給の材料も所定の方法で算入
- 建築一式工事では、税込1,500万円未満、又は延べ面積150㎡未満の木造住宅工事のいずれかなら軽微な工事。木造住宅は、主要構造部分が木造で延べ面積の2分の1以上を居住用とするもの
- 軽微な工事だけを繰り返し請け負うことを理由に、直ちに建設業許可が必要になるわけではありません
法人・個人や一人親方かどうかではなく、工事の種類と請負金額を確認します。同一の請負人が一つの工事を分割して受ける場合は、正当な理由がある場合を除き合計額で判断します。電気・管・内装などの専門工事は、許可が必要な規模であれば該当業種の許可を確認してください。
■ 無許可業者を使ったら元請に責任はある?
許可が必要なのに無許可で営業する者との下請契約は、元請側にも監督処分の問題が生じます。
軽微な工事のみを営む者への発注まで一律に禁止されるわけではありません。一方、必要な許可を受けずに建設業を営む者と下請契約を結んだ建設業者は、建設業法第28条に基づく指示・営業停止等の対象となり得ます。
- 建設業法上の監督処分:具体的な違反内容に応じた指示・営業停止等
- 刑事責任:無許可営業など、該当する違反行為と関与を個別に確認
公共工事の指名停止等は、建設業法上の監督処分とは別に、各発注機関の措置要件も確認します。
■ 契約前に確認したいケース
● ケース1:電気工事の外注先に必要な許可があるか
電気工事を単独で外注する場合は、その工事が軽微な範囲かを確認し、許可が必要なら電気工事業の許可を確認します。他業種の建設業許可や電気工事業の登録番号と混同しないよう注意してください。これは確認のための例で、当事務所の実績や特定の処分事例ではありません。
● ケース2:一人親方への分割発注・追加工事
一人親方への発注でも、同じ工事の分割契約や増額変更を含めた金額を確認します。独立した複数の軽微工事を継続することと、許可を避けるために一つの工事を分けることは区別します。雇用か請負かの判断も、建設業許可の要否とは別の論点です。
■ どうやって確認すればいいの?
許可の有無を確認する方法は意外とシンプルです。以下の手順を習慣化しましょう。
- 名刺や契約書に「許可番号」や「許可業種」が記載されているか確認
- 都道府県の建設業者検索サイトで、業者名や代表者名から確認
- 契約前に「建設業許可通知書」または「許可証明書」のコピーを提出してもらう
特に注意が必要なのは、許可業種と実際の業種が合っているかです。
たとえば「建築工事業」の許可は持っていても、「電気工事業」は含まれていないケースもあります。
制度の確認:埼玉県 建設業許可申請の手引き・様式集/関東地方整備局 無許可業者との下請契約に係る注意喚起(2026年9月17日確認)。
■ まとめ|小さな外注でも“許可の確認”を習慣に
建設業における外注は、限られた人手で現場を回すために必要不可欠です。
しかし、許可が必要な工事を無許可の相手に発注した場合、想定外のリスクが元請自身に跳ね返ってくる可能性があります。
「この人は信用できるから」「地元の付き合いだから」だけで判断せず、契約前の許可チェックを徹底することが大切です。
気になる点があれば、当事務所では建設業許可の確認・取得サポートを行っています。
外注管理でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。